研究課題/領域番号 |
22K09187
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
川嶋 秀治 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (00597198)
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研究分担者 |
山本 悠太 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (00580672)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 蘇生後脳症 / バイオマーカー |
研究実績の概要 |
令和4年度において両側総頚動脈閉塞と低血圧を負荷したSmithのモデルを用いた全脳虚血モデルラットの作製を開始した。 本研究では、頚動脈を露出させただけのコントロール群、更に脱血による低血圧群、総頸脈を4分結索し大腿動脈からの脱血による低血圧を組み合わせた軽度脳虚血群、および総頸動脈を10分結索し脱血による低血圧を組み合わせた重症脳虚血群の4群を作製し、経時的な脳障害の進行を組織学的に解析する予定であり、頸動脈を露出させるコントロール群と脱血による低血圧群を作製した。総頸動脈を4分結紮し脱血による低血圧を組み合わせる軽度脳虚血群と10分結紮し脱血による低血圧を組み合わせる重度脳虚血群については作製し、脳組織を回収し組織評価をしている段階であるがCOVID-19流行による臨床業務の多忙から計画していた実験を進めることができなかった。 今後は大脳皮質に対する障害をTUNEL染色とクレシルバイオレット染色を用いて組織学的評価を行うに解析していく予定である。また、軽症と重症 モデルの総頸動脈遮断時間について条件検討を行う必要性があると考えており、虚血時間依存的に脳障害が進行することを確認できれば、大脳皮質の遺伝子発現変化を網羅的に解析し虚血時間依存的に増加する遺伝子群を同定することができると考えている。再灌流後24時間程度持続して血中での量が高い分泌タンパク質およびマイクロRNAを見出し、蘇生後脳症の新規早期バイオマーカー候補を模索していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
令和4年度において虚血時間の異なる2つの全脳虚血モデルラットを作製することを開始したが、COVID-19流行による臨床業務の多忙のため実験時間の確保が難しい状況であった。
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今後の研究の推進方策 |
COVID-19の5類への引き下げにより臨床業務が通常化してくると予想され、研究時間を確保することが可能となると考える。今後は、まず全脳虚血ラットの組織評価を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の流行による臨床業務の多忙のため。
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