研究課題/領域番号 |
22K09221
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
山原 研一 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (50450888)
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研究分担者 |
吉村 紳一 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (40240353)
中込 隆之 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (80434950)
松山 知弘 兵庫医科大学, 医学部, 特別招聘教授 (10219529)
藏本 要二 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (10604275)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 臍帯血 / 血管新生 / M2マクロファージ |
研究実績の概要 |
昨年度まで、臍帯血をフィーダー細胞OP9と共培養(18-2時間)することにより得られるAiCに関し、その細胞特性、特に血管新生に関する特性変化の検討を行ってきた。今年度はヒト末梢血やマウス骨髄において、OP9との共培養が臍帯血AiCと同等の細胞特性を有するかに関し、検討を行った。その目的は、共培養による効果が血球系細胞共通か、また、ヒト由来よりマウス由来細胞を用いる方がAiCによる効果メカニズム解析に有用であるためである。OP9と共培養したヒト末梢血やマウス骨髄は、ヒト臍帯血同様、sqRNA-seqおよびFACS解析により、OP9共培養後の単球はnaiveな状態から、血管新生への寄与が報告されているM2への強力なシフトが確認された。また、マウス骨髄AiCは、ヒト臍帯血AiC同様マトリゲル上で豊富なネットワークを形成することが確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本成果に関し、論文報告(Sci Rep. 2023 Jan 6;13(1):262)や学会発表(第22・23回日本再生医療学会総会)を実施済みである
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今後の研究の推進方策 |
初年度において、臍帯血AiCを脳梗塞マウスに移植し、神経機能改善の有無に関してWire Hang Test、Hot Plate Test、Y-Maze Testなど様々な行動テストでの評価にて、その効果を確認し、この作用はAiCによる血管新生の誘導であることが、梗塞部周囲の毛細血管数の増加により示唆されている。現在、脳梗塞におけるAiCのメカニズム解析を目的に、マウス骨髄をOP9と共培養して得られるCD206陽性M2細胞をAiCとして樹立しており、マウス脳梗塞モデルでの神経機能改善について、血管新生誘導の視点から詳細に検討予定である。
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