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2023 年度 実施状況報告書

ポリ乳酸ポリマー製フローダイバーター吸収過程におけるステント内膜と動脈瘤閉塞評価

研究課題

研究課題/領域番号 22K09255
研究機関京都大学

研究代表者

石井 暁  京都大学, 医学研究科, 准教授 (30467469)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード脳動脈瘤 / フローダイバーター / 生体吸収性
研究実績の概要

ポリ-L-乳酸(PLLA)製フローダイバーター(FD)は、開発中の生体吸収性脳動脈瘤治療用デバイスである。有効性や生体反応について既存の金属製FDとの比較を行った。エラスターゼ動脈瘤モデルウサギにPLLA-FDと金属製FD(CoCr-FD)をそれぞれ留置した2群の比較を行った。本研究内では、PLLA-FDはCoCr-FDと同等の構造的・物理学的性能を有し、血管壁への密着も同等に実現されていたが、動脈瘤の完全閉塞率はPLLA-FDで有意に高かった。FD留置後の新生内膜はCoCr-FDと比べPLLA-FDは初期に有意に厚かったものの、経時的にその差は減少し、12ヶ月時点で有意差は認めなかった。炎症細胞の発現は新生内膜厚の経過と異なり、観察全期間でPLLA-FDで有意に高かったものの、ストラット周辺に限局していた。新生内膜の構成成分はPLLA-FDは細胞外基質としてエラスチンよりコラーゲン優位であり、CoCr-FDは逆の傾向が示された。今回の研究から、PLLA製FDは金属製FDと比較して十分な動脈瘤治癒効果を示し、異なる生体反応や経過を示すものの、臨床上問題となり得る差異は認めないことがわかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

おおむね動物実験を終了し、追加の組織切片の免疫染色などの実験を残すのみで、論文化を始めている。

今後の研究の推進方策

最終年度で残りの実験を終了し、論文化の予定である。

次年度使用額が生じた理由

動物実験が予定通りに進捗し、予期しない実験動物の損失がほとんど生じなかったため。

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公開日: 2024-12-25  

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