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2022 年度 実施状況報告書

骨粗鬆症モデル動物におけるTRPチャネルによる骨代謝制御メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K09319
研究機関産業医科大学

研究代表者

目貫 邦隆  産業医科大学, 医学部, 非常勤医師 (00609216)

研究分担者 上田 陽一  産業医科大学, 医学部, 教授 (10232745)
川崎 展  産業医科大学, 医学部, 講師 (40644860)
塚本 学  産業医科大学, 医学部, 助教 (70778159)
鈴木 仁士  産業医科大学, 医学部, 講師 (80644880)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワードTRPV / マイクロCT / 骨粗鬆症 / ランニングホイール
研究実績の概要

これまでに我々は、Transient Receptor Potential Vanilloid (TRPV)1および4 Double Kockout (DKO)マウスは野生型のC57Bl6J(WT)マウスよりも骨量が多いことを明らかにしている。その機序として、TRPV DKOマウスでは破骨細胞系の分化能や活動性の低下に加え、骨芽細胞系の分化能や活動性が亢進していることが示唆された。今回、以前の研究成果よりTRPV DKOマウスにおいて破骨細胞系が低下し、骨芽細胞系が亢進していたことから、TRPV DKOマウスでは骨粗鬆症モデルにおける骨量低下を抑制できるという仮説を立てている。そのため、TRPV1およびTRPV4の機能の理解がさらに必要と考え、まずはTRPV4KOマウスの自発的運動環境下(ランニングホイール運動モデル)における骨代謝動態を調査する実験を行った。10週齢の雄のC57Bl6J(WT)マウスとTRPV4 KOマウスを4週間ランニングホイールさせる群(RW群)と非ランニングホイール群(GC群)の4群で検討した。WT RW群とV4 KO RW群で4週間の合計走行距離および合計飲水量と摂食量に有意差はなかった。ランニングホイール前と4週間後の体重は、V4 KO群はWT群と比較して有意に大きかった。ランニングホイール前と4週間後の大腿骨遠位部のマイクロCTを比較したところ、WT RW群では、V4 KO RW群と比べてTb.N(1/mm)が有意に減少した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

TRPV4KOマウスを用いた自発的駆け上がり運動モデルの実験を行う予定であったが、TRPV1およびTRPV4の機能解析を詳細に進めるため、Climbing 運動よりも解析が簡便である自発的運動のランニングホイール運動モデルに変更し、TRPV4KOマウスの自発的運動環境における骨代謝動態の解析を行った。そのため、DKOマウスにおける骨粗鬆症モデルの実験までは進めることができなかった。

今後の研究の推進方策

今後、さらに分子生物学的評価を進める。アルカリフォスファターゼ染色やTRACP染色を行い、破骨細胞や骨芽細胞系の分化能を評価する。RT-PCRで骨芽細胞分化マーカー、破骨細胞分化マーカーの遺伝子発現を評価する。血漿中のTRACP-5b、P1NPを測定する。同時にvon Frey testによる痛覚閾値の評価も行う。

次年度使用額が生じた理由

令和4年度はCOVID-19流行の影響による実験の遅れもあり、DKOマウスにおける骨粗鬆症モデルの実験までは進めることができなかった。今年度は主に、現在進めている実験の情報収集、分子生物学的評価およびマウスの繁殖のため、未使用額を使用する予定である。

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公開日: 2023-12-25  

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