研究課題/領域番号 |
22K09357
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
兒玉 祥 広島大学, 医系科学研究科(医), 助教 (40806478)
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研究分担者 |
石川 正和 香川大学, 医学部, 教授 (60372158)
亀井 直輔 広島大学, 医系科学研究科(医), 准教授 (70444685)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 神経再生 / 脱細胞化同種神経 / 血管柄付き神経移植 |
研究実績の概要 |
日本白色家兎の正中神経を採取し凍結解凍の後に持続灌流処理により脱細胞化神経を作成した。SDラットの坐骨神経に20㎜の脱細胞化経を移植し脱細胞化神経を大腿二頭筋内に埋め込み脱細胞化神経内の血管新生を促進させた(以下,P群N=7)。脱細胞化神経と坐骨神経を縫合したのち、周囲組織を焼灼し無血行野とした群(以下A群 N=7)神経縫合せず脱細胞化神経を大腿二頭筋内に埋没させた(以下,W群N=7)の3群を作成した.移植後3週に抗Neurofilament抗体,抗CD31抗体による免疫組織化学的評価にて軸索伸長,血管新生を評価した.結果、P群において移植神経の中央部の血管新生が促進されており、それに伴い軸索伸長も促進されていた。本結果より血行豊富な周囲環境により脱細胞化神経に血管新生が促進されることで神経断端からの血管新生が促進され、それに追従して軸索伸長も促進されることが確認された。 以上の結果をもって論文作成予定である。また、次の研究として脱細胞化血管柄付き神経移植の研究を開始している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
血管柄付き神経組織の脱細胞化手技を確立し、ラット坐骨神経への移植モデルを作成することが出来た。しかし、移植3日から7日で移植した脱細胞化血管に血栓が生じる結果となった。今後移植前に血管内皮細胞などの移植を行い、血栓を予防する試みを行う予定である。そのためには細胞を生着させるためのバイオリアクターが必要と考えているが、バイオリアクターの設計、購入が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
今後移植前に血管内皮細胞などの移植を行い、血栓を予防する試みを行う予定である。そのためには細胞を生着させるためのバイオリアクターを設計、購入予定である。2022年度に機器購入のために予定していた予算を来年度に繰り越し購入予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた機器の設計、購入が遅れ、2022年度に購入できなかったため。次年度に予算を繰り越し、機器購入に充てる予定である。
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