研究課題/領域番号 |
22K09394
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
加藤 剛 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 非常勤講師 (80447490)
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研究分担者 |
猪瀬 弘之 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 寄附講座准教授 (30615711)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 骨代謝 |
研究実績の概要 |
人の骨量は思春期以降から閉経までの間、骨形成と骨吸収のバランスが保たれることによりほぼ一定で経過する。この骨量の維持には、骨形成及び骨吸収を調整する機構(リモデリング)が必要であり、骨リモデリングの破綻は骨量の減少に繋がる。しかしながら、骨リモデリングの分子機構のうち、骨形成のメカニズムに関しては未だ不明な点が多い。申請者らは、ノンコーディングRNAのうちこれまで作用が全く不明とされてきた環状RNAが骨芽細胞分化に伴い発現が増加すること、in vitroでその発現調節が骨芽細胞分化において重要な役割を果たしていることを見出した。本研究の目的はin vivoにおける環状RNAのloss of function, gain of functionの実験を通じて、環状RNAの骨代謝における意義及び、新たな生理機能調節機構を明らかにすることである。 今年度、我々は骨芽細胞分化の過程において発現変動する環状RNAを網羅的に検索し、骨芽細胞分化の過程において発現が増加するcircRNA-Xを同定した。そして、siRNAを用いてcircRNA-Xの発現を抑制することにより骨芽細胞分化が抑制されることを確認した。現在はcircRNA-Xの過剰発現による骨芽細胞分化への影響についての検討及び、in silicoの解析を通じ、circRNA-Xと結合するmiRNAの同定を行っており、そのためのルシフェラーゼアッセイのためのコンストラクトを作成している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
骨芽細胞分化に影響を与える環状RNAを同定できているため。
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今後の研究の推進方策 |
研究は順調に進捗している。このまま継続していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
もともとゲノム編集技術を利用してcircRNA欠損マウスを作成することを予定していたが、マウスを作成するべきcircRNAの決定及び、そのためのgRNAの設計が完了しなかったので、マウス作成の費用を次年度に持ち越したため。
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