研究課題/領域番号 |
22K09395
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
松原 秀憲 金沢大学, 附属病院, 講師 (10507057)
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研究分担者 |
山本 靖彦 金沢大学, 医学系, 教授 (20313637)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | メチルグリオキサール / AGES / RAGE |
研究実績の概要 |
本年度は細胞内で産生されるメチルグリオキサール(MG)の細胞内動態および細胞障害性を評価した。マウス頭蓋冠由来骨芽細胞および骨髄血由来破骨細胞を作成し、MG反応性蛍光センサープローブを用いて細胞内で産生されるMGの時間依存的な増強を共焦点顕微鏡によるイメージングにて検出した。イメージングにては生細胞に対する核染色であるDAPIやゴルジ体など細胞小器官に対するGFP染色を同時に行うことで、細胞内の局在も明らかとした。また細胞外から低温処理により代謝を抑制することで、MGの細胞内産生が抑制されることを示した。一方高血糖による培養にてMG産生の増加を確認した。さらに細胞機能との評価を行い、骨芽細胞、破骨細胞が高血糖によるMGの細胞内産生増加に伴い、細胞機能を低下することをALP、TRACPのアッセイにより確認した。マウスの頭蓋骨を採取し、ex vivoにて培養を行い、骨内の細胞においてもMGが産生されており、高血糖によりMGが増加することを確認した。これらから、細胞内、また生体内において高血糖環境が細胞内MG産生を増加させること、また細胞障害に働くことを証明することができた。引き続き、細胞毒性および細胞増殖や遊走能の評価を行っている。破骨細胞についてはRANKLによる影響も大きいため、より生体内での環境に近づけるために共培養での評価も行う。またMGとRAGE、細胞機能との関連および、マウスによる骨修復能におけるMGの関与につき検討を進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
培養系での評価を行い。概ね順調に検討をおこなった。一方、AGEやRAGEについては評価不良であり培養系での検討も必要である。
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今後の研究の推進方策 |
MGセンサープローブによる評価方法につき、本年度は確立できる様になった。AGESおよびRAGEとの関連および、MGの消去酵素であるGLO1が高血糖環境におけるMGの著増によりどの様に変化するのかという点につきさらに培養系での評価を進める予定である。培養系での検討が進み次第RAGE欠損マウスにても骨修復能について評価を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究が順調に進行したため、予備で計上していた薬品が不要となった。またコロナのため予定していた学会参加がオンラインとなったため旅費が不要となった。AGESおよびRAGEとの関連および、MGの消去酵素であるGLO1が高血糖環境におけるMGの著増によりどの様に変化するのかという点につきさらに培養系での評価が必要であり、試薬や培地、細胞の購入に使用する。培養系での検討が進み次第RAGE欠損マウスにても骨修復能について評価を行う予定でありマウスの購入等にも当てる予定である。
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