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2022 年度 実施状況報告書

進行期軟部肉腫に対する適切な化学療法のシークエンスを確立するための基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K09436
研究機関川崎医科大学

研究代表者

山根 弘路  川崎医科大学, 医学部, 准教授 (50624897)

研究分担者 中西 秀和  川崎医科大学, 医学部, 准教授 (50309548)
瀧川 奈義夫  川崎医科大学, 医学部, 教授 (60325107)
國定 俊之  岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (80346428)
越智 宣昭  川崎医科大学, 医学部, 講師 (80611615)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード軟部肉腫 / Doxorubicin / Trabectedin / Eribulin / 耐性株 / IC50値
研究実績の概要

R4年度は遺伝子転座陽性軟部肉腫細胞株におけるドキソルビシンおよびトラベクテジン、エリブリン耐性株の作成と薬剤耐性度の確認について研究を進めた。MLS 402-91 cell line (Type1 FUS-CHOP陽性)、MLS 1765 cell line (Type8 FUS-CHOP陽性)については、細胞株作成者と交渉おこなったが、使用許諾が得られなかったことから、新たにNCC-MLPS1-C1細胞株(FUS-DDIT3 fusion陽性)を購入の上、同細胞株とHT-1080細胞株(遺伝子転座陰性)の2株でDoxorubicin・Trabectedin・Eribulinを用いてMTTアッセイを行いそれぞれのIC50値を求めた。(HT1080:Doxorubicin 34.3nM Trabectedin 0.934nM Eribulin 0.329nM. NCC-MLPS1-C1:Doxorubicin 89.8nM Trabectedin 0.672nM Eribulin 0.880nM.)今回の結果で得られたIC50値から現在耐性株の作成を行っているが、HT1080細胞株に比してNCC-MLPS1-C1細胞株は培養条件によって細胞増殖が不安定となりやすい傾向があり、現在コラーゲンコートプレートを用いて耐性株の作成を行っている。細胞増殖スピードが遅いため現在耐性株は得られていないが、今後薬剤暴露のシークエンス等を工夫の上、実験を進める予定である。NCC-MLPS1-C1細胞株を親株とする各種薬剤耐性株の作成が困難な場合、各種薬剤耐性にかかわる細胞膜表面の蛋白などの解析を含め、方法論の抜本的な変更も視野に入れ研究を進める予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

HT1080細胞株に比してNCC-MLPS1-C1細胞株は培養条件によって細胞増殖が不安定となりやすい傾向があり、現在コラーゲンコートプレートを用いて耐性株の作成を行っている。細胞増殖スピードが遅いため現在NCC-MLPS1-C1細胞株における薬剤耐性株は未だ得られていない。HT1080細胞株に対する耐性株の作成は順調に進んでおり、今後クローニングを行って細胞株を樹立したいと考えている。

今後の研究の推進方策

NCC-MLPS1-C1細胞株における薬剤耐性株の作成に難渋しており、耐性株が作成困難な場合、各種薬剤耐性にかかわる細胞膜表面の蛋白などの解析を含め、方法論の抜本的な変更も視野に入れ研究を進める予定である。

次年度使用額が生じた理由

耐性細胞株の研究で遅れが生じており、予定していたFUS-CHOP蛋白発現に関連した実験が施行できず、Western-blottingに用いる抗体や試薬、また薬剤暴露後のアポトーシスを確認する試薬などが購入できず、次年度使用額が生じた。今後の研究方法を見直したうえで、特に薬剤の汲み出し機構にかかわるP-gpなど膜蛋白の解析(Western-blotting・Flowcyto- metry)によって薬剤耐性の評価を行えるよう、次年度研究を進めていく予定である。

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公開日: 2023-12-25  

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