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2022 年度 実施状況報告書

進行性前立腺癌における免疫環境の解明と新規CAR-T細胞による免疫療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K09442
研究機関東京大学

研究代表者

高橋 さゆり  東京大学, 医科学研究所, 特任講師 (40313217)

研究分担者 堤 武也  東京大学, 医学部附属病院, 教授 (00726739)
四柳 宏  東京大学, 医科学研究所, 教授 (30251234)
高田 伊知郎  日本大学, 医学部, 研究員 (50361655)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード前立腺癌 / 免疫療法 / CAR-T細胞
研究実績の概要

去勢抵抗前立腺癌CRPCの臨床では、第二世代ホルモン治療薬が登場するまで免疫抑制剤であるプレドニゾロンが使用され有効であることが知られている。われわれの先行研究からWnt5aがIL6、TGFβ2、INFγ、TNF、EGF、IGF2等の炎症性サイトカインの分泌を促進し、これらのサイトカインが前立腺癌細胞を増殖させることを証明した。 前立腺癌患者において免疫環境がどのように変化しているのか調べることから着手した。同意書を取得した、われわれの施設で摘出した前立腺検体を凍結保存し、そのサンプルよりT細胞の分離を試みた。条件検討を繰りかえし少ない検体量から最大限T細胞を抽出する方法を確立することができた。RT-qPCRにより分離したT細胞の性質を解析しているところである。
ESS2遺伝子のノックアウトまたは強制発現がCAR-T細胞の維持に強く関わる可能性が示唆されたたためESS2ノックアウトマウス由来のCAR-T細胞、ESS2野生型または変異型を強制発現させたCAR-T細胞の樹立を試み、前立腺癌モデルマウスでの効果検討および解析を行う予定である。2022年は先行するESS2遺伝子の前立腺癌における役割についての研究のリバイス対応に時間を費やした。CAR-T細胞としてESS2ノックアウト由来のT細胞、コントロールT細胞、ESS2変異遺伝子導入T細胞にヒト由来PSCAを発現させた細胞樹立を試みる予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

サンプルを得るにはボリュームの大きい前立腺癌に限定する必要があり、症例の蓄積が予定通りに進まなかった。またT細胞の抽出が技術を要したこと、実験室で新規に立ち上げた系であったため物品の準備や整備に時間を要した。
またこの研究に先行した研究の論文のリバイス対応にかなり時間を割かれたのも予定通りに進まなかった要因である。

今後の研究の推進方策

症例を蓄積し凍結サンプル数を増やすとともに、順次、T細胞の分離を進めn数を増やす予定である。今後γδT細胞(TRDV2遺伝子)、T細胞全体(CD3E遺伝子)のプライマーを合成し、RT-qPCRを行い免疫環境の解析を行う。

次年度使用額が生じた理由

またこの研究に先行した研究の論文のリバイス対応にかなり時間を割かれたことと、ボリュームの大きい前立腺癌症例からサンプルを集める必要があり、予定通り症例の蓄積が行えず実験が遅延し、次年度使用額が生じた。サンプル数の増加に比例して各種試薬が必要になってくるため主に試薬購入に充てる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Transcriptional coregulator Ess2 controls survival of post-thymic CD4+ T cells through the Myc and IL-7 signaling pathways2022

    • 著者名/発表者名
      Takada I‡, Hidano S‡, Takahashi S‡, Ogawa H, Tsuchiya M, Yokoyama A, Sato S, Ochi H, Nakagawa T, Kobayashi T, Nakagawa S, Makishima M
    • 雑誌名

      Journal of Biological Chemistry

      巻: 298 ページ: 102342

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2023-12-25  

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