研究課題/領域番号 |
22K09450
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
清水 翔吾 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 助教 (90721853)
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研究分担者 |
齊藤 源顕 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 教授 (60273893)
清水 孝洋 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 准教授 (00363276)
東 洋一郎 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 講師 (80380062)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 排尿筋低活動 / 高血圧 / 膀胱機能 |
研究実績の概要 |
排尿筋低活動は排尿筋収縮力低下や収縮持続が減少により効率よく尿を排出できない膀胱機能障害である。しかし、その成因は十分に明らかになっておらず、有効な治療法は限定的である。我々はこれまで、加齢に伴う重度高血圧が排尿筋低活動様の膀胱機能障害発症に関与することを動物実験にて報告した。自然発症高血圧ラット (SHR) では正常血圧ラット (WKY) に比して、54週齢を超えてから、排尿間隔延長、残尿量増加、排尿効率の低下といった排尿筋低活動様の膀胱機能障害に加え、高血圧、多飲多尿がみられた。これら変化は72週齢時では、より顕著にみられた。 さらに、今回降圧薬として実臨床で用いられているアンジオテンシンⅡタイプ1受容体拮抗薬 (ARB) ロサルタンを同SHRに投与した。その結果、降圧作用を示さない用量のARBロサルタン投与においても排尿筋低活動様の膀胱機能障害 (残尿増加および排尿間隔延長) を抑制するという実験結果が得られた。臨床で広く使用されている降圧薬ARBにて、高血圧治療のみならず排尿筋低活動を一部緩和することが考えられた。 しかし、老齢 (54 週齢) SHRは飼育に時間を要すること、薬物投与期間が長くなることがSHR を排尿筋低活動モデル動物として使用する際の難点である。脳卒中易発症高血圧ラット (SHR-SP) は祖先系統のSHR に比較して、約40-50 mmHg 高い血圧まで達する重度高血圧モデルである。SHR-SPにてSHRよりも早期に排尿筋低活動様の膀胱機能障害が発症するかどうか、明らかにすることを目的とした。その結果、SHR-SPでは少なくとも24週齢時を超えると多飲多尿がみられ、膀胱機能障害を呈している可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
関連する研究結果を国際雑誌に報告した。
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今後の研究の推進方策 |
高血圧ラットは加齢に伴い、高血圧が重篤化することが知られている。加齢に伴う膀胱機能をSHR-SPにて評価する。さらに、排尿筋低活動発症に関与するとされる膀胱血流量、膀胱組織中の酸化ストレスマーカーについても評価を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
予備実験が予想以上に少なく済んだため、研究費の削減につながり、次年度の研究予算に充てることとなった。次年度より多くの研究データが得れるよう研究費を充てる。
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