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2022 年度 実施状況報告書

前立腺癌微小環境における一次線毛の機能解明と診断・治療戦略

研究課題

研究課題/領域番号 22K09499
研究機関三重大学

研究代表者

渡邉 昌俊  三重大学, 医学系研究科, 教授 (90273383)

研究分担者 上村 博司  横浜市立大学, 附属市民総合医療センター, 准教授 (50244439)
石井 健一朗  三重大学, 医学系研究科, リサーチアソシエイト (90397513)
松田 知世  三重大学, 医学系研究科, 技術員 (90786328)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード前立腺癌 / 細胞微小環境 / 一時線毛 / 共培養系
研究実績の概要

本研究では、前立腺癌微小環境を模した共培養系で、前立腺癌細胞、脂肪細胞、および相互作用における一次線毛の発現・機能解析を行い、各細胞および腫瘍微小環境における一次線毛の重要性を明らかにし、前立腺癌の診断・治療への新たな可能性を探ることを目的とした。本年度は共培養系の構成要素である単体の細胞株での一次繊毛の発現パネルを作成することを目指した。パネルを構成する細胞は、前立腺癌細胞株DU145、PC-3、肺癌細胞株A549、子宮頸癌細胞株Hela及び脂肪細胞とした。文献的には、PC-3及びHela細胞株での発現が報告されている。特異的な抗体であるARL13B (ADP-ribosylation factor-like GTPase 13B)を用いる蛍光免疫染色で、一次線毛を検出することにした。評価系の確立のため、スライドチャンバーの使用、播種細胞数、培養時間などの条件設定を行った。細胞接着及び封入の問題が生ずるも、評価を行った。positive controlとしてのHela細胞の一次線毛を確認できたが、同様のPC-3細胞には発現が認められず、文献的には発現が報告されていないDU145細胞に一次線毛の発現を認めた。一次線毛膜上にはGタンパク質共役型受容体、増殖受容体やイオンチャンネルが存在し、ヘッジホッグ(Hedgehog: Hh)シグナルやWnt/β-カテニンシグナル伝達につながるシグナルハブであるということは、逆に細胞密度、細胞増殖期などに左右される可能性があり、同調培養など条件をより厳密に設定し、評価する必要があると考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

1)陽性コントロールとなる細胞株で、一次線毛の発現が認められず、細胞密度、細胞周期などを加味した条件設定が必要と考えられた。2)共培養系の要となる脂肪細胞の購入、分化誘導が遅れたため、細胞パネルを完全に完成するには至らなかった。

今後の研究の推進方策

一次線毛の発現の有無、単及び共培養環境の確定を行い、細胞パネルの完成を行う。免疫染色レベルのみならず、関連タンパク発現の解析を行う。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Cilia‐Mediated Insulin/Akt and ST2/JNK Signaling Pathways Regulate the Recovery of Muscle Injury2022

    • 著者名/発表者名
      Yamakawa Daishi、Tsuboi Junya、Kasahara Kousuke、Matsuda Chise、Nishimura Yuhei、Kodama Tatsuya、Katayama Naoyuki、Watanabe Masatoshi、Inagaki Masaki
    • 雑誌名

      Advanced Science

      巻: 10 ページ: 2202632~2202632

    • DOI

      10.1002/advs.202202632

  • [雑誌論文] Glycolytic oscillations in HeLa cervical cancer cell spheroids2022

    • 著者名/発表者名
      Amemiya Takashi、Shibata Kenichi、Takahashi Junpei、Watanabe Masatoshi、Nakata Satoshi、Nakamura Kazuyuki、Yamaguchi Tomohiko
    • 雑誌名

      The FEBS Journal

      巻: 289 ページ: 5551~5570

    • DOI

      10.1111/febs.16454

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公開日: 2023-12-25  

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