研究課題/領域番号 |
22K09500
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田中 亮 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (60909654)
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研究分担者 |
山中 和明 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (10648017)
谷口 歩 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (10845225)
野々村 祝夫 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (30263263)
難波 倫子 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (30734420)
今村 亮一 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (40456976)
中澤 成晃 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (80759530)
阿部 豊文 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (90750894)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 尿中エクソソーム / liquid biopsy / 腎移植 / cfDNA |
研究実績の概要 |
腎移植後拒絶反応は診断や治療の遅延が腎廃絶に直結する病態であり、早期の診断、治療介入が求められる。現在移植腎拒絶反応の診断には移植腎生検が施行されるが、高侵襲であり頻回の施行は困難である。移植腎生検より簡便で、再現性が高く、低侵襲なバイオマーカーの探索が急務である。本研究では、移植腎障害の際に増加されるとされているドナー由来の遊離DNAに着目し、そのモニタリングを通じて、移植腎拒絶反応の早期診断および予後予測を目的としたバイオマーカーの創出をめざす。 当初我々はレシピエント血液中を循環するドナー由来の血中遊離DNA(donor-derived cell-free DNA(dd-cfDNA))に着目し、CareDx社AlloSureを用いてdd-cfDNAを測定する予定であった。しかしながら、輸送費、測定費の高騰により、統計学的検討に耐えうる検体数の測定が困難となった。 そこで我々は尿中cfDNAに着目した。腎移植患者においては尿中cfDNAは殆どがドナー由来であると考えられ、また、自施設で抽出、測定できると考えた。 我々はこれまで自施設にて腎移植を受けた患者から急性拒絶反応と診断された患者を抽出し、腎機能や病理組織学的所見を含めた患者プロファイルを構築した。また、その患者の保存尿検体から尿中cfDNAが抽出可能であることを確認した。 現在、同患者群の尿中cfDNAの抽出を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
レシピエント血液中を循環するドナー由来の血中遊離DNA(donor-derived cell-free DNA(dd-cfDNA))に着目し、CareDx社AlloSureを用いてdd-cfDNAを測定する予定であった。しかしながら、測定費の高騰により、統計学的検討に耐えうる検体数の測定が困難となった。
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今後の研究の推進方策 |
我々はこれまで自施設にて腎移植を受けた患者から急性拒絶反応と診断された患者の尿中cfDNAの抽出を進めている。今後次世代シークエンサーを用いて正常腎移植患者と急性拒絶反応と診断された患者の尿中cfDNAの遺伝子プロファイルを比較し、移植腎拒絶反応や移植腎予後に対してより精度の高いバイオマーカーを同定する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究を進めていくうえで必要に応じて研究費を執行したため、当初の見込み額と執行金額が異なった。
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