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2022 年度 実施状況報告書

羊膜上清及び脂肪由来幹細胞を播種した生体吸収性2層足場材料による機能的膀胱再生

研究課題

研究課題/領域番号 22K09521
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

堀井 常人  滋賀医科大学, 医学部, 教務補佐員 (70838458)

研究分担者 辻本 洋行  同志社大学, 研究開発推進機構, 嘱託研究員 (20521272)
影山 進  滋賀医科大学, 医学部, 講師 (50378452)
萩原 明郎  滋賀医科大学, 医学部, 客員教授 (90198648)
河内 明宏  滋賀医科大学, 医学部, 客員教授 (90240952)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード膀胱再生 / P(LA/CL) / 脂肪由来幹細胞 / 生体吸収性 / 足場材料 / バイオマテリアル
研究実績の概要

膀胱組織再生に最適な足場材料を作製するために、P(LA/CL)の重合比率及びエレクトロスピニングの条件設定等をまず検討した。重合比はPLA=100%、LA:CL=80:20、70:30、50:50、PCL=100%の5種類を使用した。エレクトロスピニング条件はトラバース速度100~250mm/min、回転速度100~150rpm、シリンジ速度0.05~0.1mm/min、電圧5~10kVの範囲で設定した。溶媒には1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパノールを使用した。濃度は10~15%の範囲で調製し使用した。結果、重合比がPLA=100%やPLC=100%では、材料そのものの伸縮性が非常に低く、LA:CL=70:30が最も伸縮性の高い材料となった。また、P(LA/CL)とエタノールとを同時に噴射することによって、より繊維間隔の広い材料を作製することに成功した。そこで、次に最適なLA:CL=70:30の材料を使用し、ラットの皮下ポケットに埋植し、組織形成について評価を行った。その結果、3週間後には繊維内部にまで細胞浸潤が認められ、血管の形成を複数確認することができた。さらに、P(LA/CL)70/30の材料を使用して、溶液を凍結乾燥し、スポンジを作製することに成功した。このスポンジ材料でラットの皮下埋植を行ったところ、3週間で繊維内部まで細胞浸潤と血管形成が認められていた。膀胱組織への使用はスポンジ状が厚みもあり、血管の形成が豊富であるため最適であることが考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

昨年度は、P(LA/CL)材料の条件設定および皮下埋植試験による組織形成の確認まで実施することができた。しかしながら、脂肪由来幹細胞と足場材料の組み合わせによる組織形成効果や、膀胱組織へ埋植する段階に未だ至っていない。

今後の研究の推進方策

今後、スポンジ状のP(LA/CL)材料を使用し、ADSCsと組み合わせ、皮下埋植による組織形成を確認する。その後、動物の膀胱組織に貼付縫合し、膀胱組織の再生について検討を行う予定をしている。

次年度使用額が生じた理由

今年度、追加の動物実験用物品類を全て注文することができなかったため、来年度に購入する必要性があるため。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Regeneration of Functional Bladder Using Cell-seeded Amnion and P(LA/CL) Scaffolds2022

    • 著者名/発表者名
      Horii Tsunehito、Jonin Kazuyoshi、Kageyama Susumu、Yoshida Tetsuya、Kobayashi Kenichi、Minato Hiroshi、Ueda Joe、Tsujimoto Hiroyuki、Hagiwara Akeo、Ichikawa Hiroshi、Kawauchi Akihiro
    • 雑誌名

      Tissue Engineering Part A

      巻: 28 ページ: 968~976

    • DOI

      10.1089/ten.tea.2022.0078

    • 査読あり

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公開日: 2023-12-25  

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