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2023 年度 実績報告書

RNA結合蛋白質-lncRNA相互作用がもたらす体癌病態制御の新機軸

研究課題

研究課題/領域番号 22K09541
研究機関北海道大学

研究代表者

董 培新  北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (50602504)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2024-03-31
キーワード子宮体癌
研究実績の概要

昨年度の研究成果を踏まえて、同定されたRBP群が、どのようにDLEU2の発現及び体癌細胞内局在を制御するのかを解明するかについて、研究を展開した。具体的には、HHUA、Ishikawa、HEC-1及びHEC-50など複数の体癌細胞株を使い、過剰発現ベクターまたCRISPR/Cas9法による発現抑制法を用い、RBP群の一つであるIGF2BP3の発現を変動させ、そして定量PCRを行い、IGF2BP3は、DLEU2発現の正の調節因子として機能することを明らかにした。また分子レベルの実験では、DLEU2半減期の測定、FISH法、細胞核質RNA分画、および定量PCRを行うことによって、IGF2BP3は、DLEU2発現の安定化因子であり、またDLEU2の核外移行を促進することで、DLEU2の高発現と体癌細胞質への局在を促進することを証明した。これは研究計画通りの成果であり、順調に進展していると判断した。この一連の研究により、RBPであるIGF2BP3は、DLEU2の安定化また核外移行を促進することによって、DLEU2の過剰発現と体癌細胞質への局在を促進するという重要な成果が得られ、体癌における癌促進的DLEU2高発現制御の分子基盤の一端を初めて明らかにした。これまでの研究成果を総合的に考案すると、IGF2BP3などのRBP群によるDLEU2の過剰発現また核外移行は、DLEU2の下流にある複数の癌抑制的microRNA群の発現を低下させ、そして体癌の癌促進的遺伝子経路を活発化して、さらに体癌細胞の悪性形質の促進に寄与すると予想できる。本研究により得られた新しい知見は、体癌の根絶を目指す今後の癌基層研究の発展及び新しい体癌治療法の開発に大きく貢献していると考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Emerging functions and clinical applications of exosomal microRNAs in diseases2023

    • 著者名/発表者名
      Ghafouri-Fard Soudeh、Shoorei Hamed、Dong Peixin、Poornajaf Yadollah、Hussen Bashdar Mahmud、Taheri Mohammad、Akbari Dilmaghani Nader
    • 雑誌名

      Non-coding RNA Research

      巻: 8 ページ: 350~362

    • DOI

      10.1016/j.ncrna.2023.05.004

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

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公開日: 2024-12-25  

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