研究課題/領域番号 |
22K09548
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
安田 俊 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (50566817)
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研究分担者 |
村田 強志 福島県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (00867963)
福田 冬馬 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (60869006)
平岩 幹 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (70769463)
藤森 敬也 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (80285030)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | メタボローム / 子宮内炎症 |
研究実績の概要 |
当研究は子宮内感染を想定した炎症下の胎仔が、炎症により生体内でどのように退社産物や酸化度を変化させていくのか、胎仔検体を用いたメタボローム解析、および酸化度マーカー測定を解析するものである。本年度、妊娠羊8頭を用いて実験を行った。G-CSFを投与して炎症を惹起した群、炎症を惹起しなかった群を作成した。 これら妊娠羊の胎仔の血液検体を採取してある。 胎盤・臍帯、および胎仔の臓器は摘出し病理学的検討を行うことになっており、炎症を惹起した群で炎症が惹起されているか、惹起しなかった群では炎症が惹起されていないか、を確認する。この作業の中途である。一部の羊は炎症を惹起する予定ではなかったにもかかわらず、術後の感染などを併発していた可能性も想定している。 いつでも炎症のマーカを測定することは環境的に困難であるため、ある程度まとまった頭数の実験が終了してから、血液検体からの生化学的検査、そして病理学的な検査による、それぞれの妊娠羊の実験が意図した通りに行われていたかどうかを確認する必要がある。 今後はさらに妊娠羊を用い、検体数を増やし、同様の検討ののち、適切な検体を用いてメタボローム解析に進める。 また、炎症を惹起させた群とさせなかった群における胎児心電図R-R間隔から得られるshort term variability(STV)は全頭において採取されており、これらも病理学的検索の裏付けが適切になされたものを用いて、違いを解析する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上述した通り、炎症を意図した通りに惹起できているかを確認する生化学的、病理学的検索が重要である。 これらが意図した通りに進行していれば順調に実験が進められると考える。
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今後の研究の推進方策 |
当実験により炎症のある群、炎症のない群、におけるメタボローム解析の差が判明した際には、その後、例えば炎症を惹起したのちに薬剤で炎症を抑制したモデルなどを追加することで、子宮内炎症のより詳細な病態の解明が可能になると考えられ、ヒトにおいて適切な治療介入に結びつく実験が展開できるものと期待している。
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次年度使用額が生じた理由 |
実験用妊娠羊の計画的購入が必要である。
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