研究課題/領域番号 |
22K09566
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
江口 聡子 東京大学, 医学部附属病院, 特任講師 (80707810)
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研究分担者 |
田口 歩 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (60756782)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | CIN / HPV / HLA / LOH |
研究実績の概要 |
R5年度に引き続き、子宮頸部異形成(CIN)におけるHLAの機能解析を行った。特に、HPVペプチドに対するHLA class I分子の親和性をnetMHCpan (Ver. 4.1)を用いて算出した。その結果、LOH症例における欠損HLAアレルは、欠損していないHLAアレルに比べてHPVに対する親和性が高いことがわかった。また、HPV抗原毎に分けて、HPV由来のがん遺伝子であるE6、E7や、ゲノム複製に関するE1やE2、ケラチンネットワークと相互作用するE4、免疫回避に関わるE5、キャプシド形成に関わるL1とL2に対する各HLAの親和性を算出した。その結果、特に免疫回避に関わるE5に対する親和性の高いHLAアレルが選択的に欠損していることが分かった。 R6年度は、CINのみならず、子宮頸癌におけるHLAのLOHや機能解析を実施するため、子宮頸癌100症例の検体バンクを作成し、臨床情報や予後情報の収集を終了し、HPVジェノタイピングを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、概ね進行している。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの成果により、CINにおいては少なくともHLAのLOHは病変のグレードと関連があり、免疫回避に関わるE5に対する親和性の高いHLAアレルが選択的に欠損していたことから、CINの進展や退縮不全とHLAのLOHが関連している可能性が考えられた。R7年度は、CINにおいてHLAのLOHが進展や退縮不全のバイオマーカーとなりえるかを、症例数を増やし予後データを収集して検討する。 さらに、R7年度は、子宮頸癌におけるHLAのLOHの頻度や意義を明らかにする。具体的には、HLAのLOHと組織型やHPVジェノタイプとの関連を検討する。さらに、HLAのLOHが子宮頸癌の予後に与える影響も検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
論文投稿の準備中であり、これに伴う諸経費を翌年度分として請求した。
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