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2023 年度 実施状況報告書

子宮内膜症合併不妊に対する卵巣組織凍結保存・自家移植の有用性の検討

研究課題

研究課題/領域番号 22K09580
研究機関順天堂大学

研究代表者

北出 真理  順天堂大学, 医学部, 教授 (20266026)

研究分担者 河村 和弘  順天堂大学, 医学部, 教授 (10344756)
村上 圭祐  順天堂大学, 医学部, 准教授 (90597064)
岡田 由貴子  順天堂大学, 医学部, 助手 (50841219)
落合 阿沙子  順天堂大学, 大学院医学研究科, 助教 (30869582)
尾崎 理恵  順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (40816708)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワード子宮内膜症 / drug free IVA / 早発卵巣不全 / 卵巣組織凍結 / 自家移植 / 不妊症
研究実績の概要

本研究では、基礎研究であるA)子宮内膜症モデル動物を用いた評価と、臨床研究としてのヒト検体を用いたB)子宮内膜症が存在するヒト卵巣組織を用いた評価を並行して施行する。
B)の詳細は子宮内膜症患者の手術時に採取した正常卵巣皮質組織を凍結保存し、術後に卵巣機能が低下した症例に、小断片化した解凍卵巣組織を自家移植する方法として倫理員会より承認を得ている。同時に採取した卵巣組織を用いて組織内卵胞の量的・質的評価を行い(採取した卵巣組織を細切し、100枚以上の連続切片から作製した標本から原子卵胞の有無を確認)、卵巣組織凍結の継続の有無を判断する基準としている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

まずA)の進捗状況は、卵巣の子宮内膜症性嚢胞モデルの作成を試み、肉眼的に子宮内膜症性嚢胞嚢胞の形成を確認した。
B)の進捗状況は、現在まで8症例に対して卵巣皮質組織を採取したが、うち5例は子宮内膜症の影響で卵巣予備能が既に著しく低下しており、採取した組織中には原子卵胞は皆無、もしくはわずかであり凍結保存に至らなかった。一方、残りの3例はある程度の卵胞数が確認され、卵巣組織の凍結保存を継続している。現在のところ、まだ卵巣組織の自家辞職(drug free IVA)に至る症例はいない。

今後の研究の推進方策

A)今後は組織学的に子宮内膜症の卵胞への影響を調べる。さらにその後、子宮内膜症性嚢胞嚢胞が形成された卵巣をレシピエントマウスの腎皮膜下に移植して卵胞を発育させ、採卵を行って成熟卵子を採取し、体外受精胚移植にて卵子の質を評価する。
B)卵巣組織内に卵胞がほとんど認めなかった5症例は全て、子宮内膜症により既にAMH(アンチミューラリアンホルモン)が著明に低下し、早発卵巣不全を呈していた。今後は年齢や卵巣機能を参考に症例を厳選し、卵巣組織の採取部位や量の見直しも行う。

次年度使用額が生じた理由

前年度に卵巣組織採取を行った8例のうち、3例しか卵巣組織凍結の継続には至っておらず、またコロナ禍の影響のあり学会参加や講演者の招聘を控えていた事もあり、前年度は最低限の費用(卵巣組織標本の作製費)しか計上できていなかった。 昨年度末から基礎実験も開始している事から、来年度は予定どおりの使用額になると思われる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 挙児希望症例に対する子宮内膜症性卵巣嚢胞のマネージメント ―手術療法は本当に回避すべきなのか―2023

    • 著者名/発表者名
      北出 真理
    • 学会等名
      第74回日本産科婦人科学会学術講演会
    • 招待講演

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公開日: 2024-12-25  

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