研究課題/領域番号 |
22K09602
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
利部 正裕 岩手医科大学, 医学部, 講師 (30382609)
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研究分担者 |
板持 広明 岩手医科大学, 医学部, 教授 (20314601)
馬場 長 岩手医科大学, 医学部, 教授 (60508240)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 腫瘍溶解性ヘルペスウイルス / 腫瘍免疫 / 子宮癌肉腫 / 腫瘍浸潤リンパ球 |
研究実績の概要 |
本研究は、子宮癌肉腫における免疫逃避に着目し、腫瘍溶解性ヘルペスウイルス(oncolytic HSV)を用いて免疫逃避改善を目指し、免疫チェックポイント阻害薬不応性の子宮頸癌に対する新規治療法開発を目的とする基礎研究である。癌肉腫の培養細胞株を使用す前に、実験系が確立されている子宮頸癌培養細胞株TC-1を使用して、抗PD-L1抗体とoncolytic HSVとの併用療法をマウスで検証を行った。その結果、T-01単剤療法および抗PD-1 Ab併用療法群において、腫瘍浸潤性リンパ球が増加することを示した。しかし、免疫チェックポイント阻害薬を併用したにもかかわらず、抗腫瘍効果は相乗効果と判断できるほど強くはなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現在までは、これまで継続的に使用してきたTC-1細胞を使用した子宮頸がんモデルでの検証は進んでいるが、子宮癌肉腫培養細胞株を使用した研究に関してはデータの再現性が乏しく遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は子宮癌肉腫2株:TU-ECS-1とEMTOKAを用いたin vivoの実験を速やかに開始する。またそれと並行して、BALB/cSlc-nu/+マウス使用した担癌マウス治療モデルでの抗腫瘍効果の検証を行う。また、免疫チェックポイント阻害薬との併用候補は、今年の研究結果より抗PD-L1抗体は避け、抗CTLA4抗体を中心に行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
子宮癌肉腫培養細胞株の実験系が安定せず、その後の解析予定の予算が一部使用できなかった。 今年度はin vivoおよび動物実験を並行して行うため、残額で購入できる試薬など検討し、年度予算内にまとめるように調整を行う。
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