研究実績の概要 |
胎動は胎児の健康状態や発達を反映する重要な情報である。しかし、これまで胎動を長時 間、定量的に計測する実用的な方法がなかった。研究代表者らは、妊婦自身が自宅で長時間の胎動を記録できる胎動計(Fetal Movement Acceleration Measurement Recorder)について開発研究し、その信頼性、実用性を改良してきた。本研究の主要な目的は胎動に影響を与える因子を検討することである。具体的には1:母体血糖と胎動の関連2:薬剤が胎動に及ぼす影響3:体外受精で妊娠した胎児の胎動4:先天的疾患のある胎児の胎動5:母体の睡眠障害と胎動との関連を明らかにすることである。 1:母体血糖と胎動の関連 母体の血糖と胎児のgross movement を連続モニターし、妊娠28-33週では両者に正の相関があり、それ以降では創刊がないことを明らかとした。(Eiji Ryo, et al. Continuous monitoring of fetal gross movement and maternal glucose level using newly developed methods. Am J Obst Gyn Global Reports 2023) 2: 薬剤が胎動に及ぼす影響 切迫早産に用いるリトドリン塩酸塩の点滴が妊娠32週以降において胎児gross movementを増加させることを明らかとした。(Yuriko Yonaga, Eiji Ryo, et al. Effect of ritodrine hydrochloride infusion on fetal movement-with the use of a fetal movement acceleration measurement recorder. J Ob Gyn Res 2022.)
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