研究課題/領域番号 |
22K09629
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
寺田 信一 大阪医科薬科大学, 医学部, 助教 (60861242)
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研究分担者 |
林 正美 大阪医科薬科大学, 医学部, 准教授 (00551748)
大道 正英 大阪医科薬科大学, 医学部, 教授 (10283764)
田中 良道 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (10625502)
恒遠 啓示 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (70388255)
佐々木 浩 大阪医科薬科大学, 医学部, 非常勤講師 (80432491)
藤原 聡枝 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (90707960)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | BNCT / ホウ素中性子補足療法 / 子宮頸癌 / LAT1 |
研究実績の概要 |
進行子宮頸癌の主治療である同時化学放射線療は副作用が問題である。硼素中性子捕捉療法(BNCT)は硼素と中性子の核反応のエネルギーにより硼素を取り込ませた癌細胞を選択的に死滅させる治療法である。また、LAT1を介した化学療法は従来の化学療法を上回り、BNCTとの併用により更なる抗腫瘍効果が期待できる。本研究では子宮頸癌に対する同時化学放射線療法に代わるBNCTとLAT1を介した化学療法を併用する新規治療の臨床応用を目的とした研究である。研究方法は ①LAT1が高発現する腫瘍細胞に選択的に高濃度に投与するために、アミノ酸誘導体シスプラチンであるLeu-CDDPを作成し子宮頸癌細胞株での抗腫瘍効果を評価する。 ②BNCT+ Leu-CDDPの抗腫瘍効果の検討するため、子宮頸癌皮下腫瘍モデルマウスにBNCT+ Leu-CDDPを投与し、腫瘍縮小効果を検証する。 ③患者腫瘍を直接マウスに移植するPDX(Patient-Derived Xenograft)に対してBNCT+ Leu-CDDPを投与し、腫瘍縮小効果を検討する。 本年度において、アミノ酸誘導体シスプラチンの作成前にまずin vivoにおけるBNCTの抗腫瘍効果を昨年に続き評価している。本年度はPDX(患者腫瘍移植モデル)マウスに対しBPA(250mg/kg))を腹腔内投与後に中性子照射(5MW、20分)を行い、BNCTの効果をコントロール群(照射のみ、BPA投与なし)と比較検討を行った。子宮頸部扁平上皮癌、腺癌患者それぞれ1例ずつのPDXを作成しBNCTを行った。扁平上皮癌はコントロール群と比較し、有意にBNCT群の抗腫瘍効果が得られたが、腺癌では効果は不十分であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
現在まで子宮頸癌細胞株(Hela、SiHa)による皮下腫瘍モデルマウスを作成し、BPAの腹腔内投与後に中性子を照射(BNCT群)し、中性子照射のみの群と比較したところ、BNCT群で有意な抗腫瘍効果が得られた。また子宮頸部扁平上皮癌、腺癌患者それぞれ1例ずつのPDXを作成しBNCTを行った。扁平上皮癌はコントロール群と比較し、有意にBNCT群の抗腫瘍効果が得られたが、腺癌では効果は不十分であった
患者腫瘍移植モデル(PDX)マウスはまだ2例でしか行えておらず、の作成に遅れが生じていることや、中性子照射のタイミングと合わないといった理由で、研究は進んでいないため。
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今後の研究の推進方策 |
PDXマウスをより多く作成しBNCTの効果を評価する。 アミノ酸誘導体化学療法作成前に、まず化学療法投与後にBPAを曝露することによる腫瘍細胞のホウ素の取り込みの変化をみる。またin vivoにおいても化学療法投与後のホウ素の集積の変化を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額は端数である。
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