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2022 年度 実施状況報告書

三次元組織化胎盤発生モデルを基盤とした分化誘導最適化AIモデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K09632
研究機関国立研究開発法人国立成育医療研究センター

研究代表者

川崎 友之  国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 細胞医療研究部, リサーチアソシエイト (90751701)

研究分担者 深見 真紀  国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 分子内分泌研究部, 部長 (40265872)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード胎盤オルガノイド / ヒト多能性幹細胞
研究実績の概要

ヒト多能性幹細胞(hPSC)の活用では、分化誘導制御が成功を左右する大きな課題となっている。本研究では、3次元(3D)組織化し生理機能性も獲得した多細胞組織体(オルガノイド)の発生モデルをもとに、分化誘導法の最適化を定量的に評価できる系から発展的にAI(人工知能)モデルへ進化させる開発を行う。個体発生のサポート臓器として重要な胎盤に着目し、胎盤発生関連遺伝子の定量発現量を属性ごとに特性とバランスを分析し胎盤オルガノイドの発生動態と関連付けるデータ可視化モデルを構築する。胎盤オルガノイドの機能として、ヒト胎盤特異的なbackdoor androgen pathwayを実証していく。胎盤関連因子を対象にLC-MS/MS解析を実施し、ヒト胎盤特有のステロイド産生系が存在していることを確認しえた。培地上清に対するLC-MS/MS解析を実施した。対象に、ヒト胎盤抽出を置き、胎盤オルガノイドではヒト胎盤組織同様に、アンドロステンジオン、デオキシコルチコステロン、プロゲステロン、アロプレグナノロンは同等レベルでの発現量であった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ヒトiPS細胞から胎盤オルガノイドは、1mm大のスフェロイド様で、ヘマトキシリン・エオジン染色では、外層2~3層が上皮様の細胞からなり内側には疎な蜂の巣様の構造をとる。ヒト胎盤の絨毛組織様構造を有している。培地上清では、妊娠検査薬(hCG検査)でhCG分泌が確認できる。培地上清に対するLC-MS/MS解析から、ヒト胎盤組織に類似したステロイド産生パターンを有していた。胎盤機能性の確認として重要な知見を得ることができ今後の研究発展に大いに役立つ成果を得た。

今後の研究の推進方策

胎盤オルガノイドのステロイド産生経路解析では、ヒト胎盤組織に類似したステロイド産生パターンを有していた。一方で、エストロン、エストラジオールの発現量が低く、今後は分化誘導系のさらなる改良が必要になる可能性もある。

次年度使用額が生じた理由

試薬の納品が遅れたため。次年度物品の購入に充当する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 11-Oxyandrogens from the viewpoint of pediatric endocrinology2022

    • 著者名/発表者名
      Fukami Maki
    • 雑誌名

      Clinical Pediatric Endocrinology

      巻: 31 ページ: 110~115

    • DOI

      10.1297/cpe.2022-0029

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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