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2023 年度 実施状況報告書

人工知能(AI)による咽喉頭癌の術中切除範囲決定支援システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K09677
研究機関藤田医科大学

研究代表者

楯谷 一郎  藤田医科大学, 医学部, 教授 (20526363)

研究分担者 横山 顕礼  京都大学, 医学研究科, 助教 (20515514)
加藤 久幸  藤田医科大学, 医学部, 教授 (50351060)
宮原 良二  藤田医科大学, 医学部, 教授 (50378056)
藤村 真太郎  京都大学, 医学研究科, 特定病院助教 (50815751)
堀 龍介  藤田医科大学, 医学部, 准教授 (70767699)
岸本 曜  京都大学, 医学研究科, 准教授 (80700517)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワード人工知能 / 咽頭癌 / 喉頭癌 / 鏡視下咽頭悪性腫瘍手術 / 内視鏡
研究実績の概要

本研究の目的は、咽喉頭癌の摘出術中に粘膜上の進展範囲を診断できるAIを作成することにある。NBI(narrow band imaging)を中心とした内視鏡画像技術の発達に伴い、中下咽頭や喉頭の表在癌が多く発見されるようになってきている。これらの早期咽喉頭癌に対して、経口的に器具や内視鏡を挿入して病変を摘出する鏡視下手術が本邦で開発され、嚥下機能や発声機能を温存する低侵襲手術として普及してきている。鏡視下咽喉頭悪性腫瘍手術、ロボット支援下咽喉頭悪性腫瘍手術のメリットは低侵襲性にある。病変の進展範囲を術中に正確に評価し、必要十分な切除範囲を設定することが必要不可欠である。これらの術式の対象となる病変は表在癌のことも多く、また浸潤性病変の場合でも、周囲に表在性病変が広がっていることが多々ある。表在性病変は通常の内視鏡観察では評価が難しいため、これらの手術の実施に際してはNBIなどの画像強調技術による観察が不可欠である。NBI観察では上部消化管内視鏡あるいは硬性内視鏡が用いられるが、耳鼻咽喉科医の多くは表在性病変の評価に不慣れである。病変が粘膜上でどこまで広がっているのか、その範囲を正確に把握する支援システムがあれば、耳鼻咽喉科医だけで正確な切除範囲を決定でき、人的な労力を削減できると共に、根治性、機能温存の両面で患者にとって有益となる。藤田医科大学病院並びに京都大学医学部附属病院において鏡視下・ロボット支援下咽喉頭悪性腫瘍手術を施行した症例を対象に研究を進めており、まずは両大学病院症例のNBI画像を対象として病変の存在範囲を書き込むアノテーション作業を行っている。アノテーションは消化器内視鏡専門医2名が担当し、1名が実施した後にもう1名が検証を行う。京都大学の実施症例を中心にアノテーション作業を進めており、約1/2の症例について作業を終了している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

藤田医科大学病院と京都大学医学部附属病院において鏡視下咽頭悪性腫瘍手術、鏡視下喉頭悪性手術を実施した症例を対象にアノテーションを進めている。アノテーション作業の見直しがあったため、当初の予定よりは若干遅延しているが、研究は順調に進んでいる。

今後の研究の推進方策

アノテーション作業を引き続き進めていき、アノテーションを行った教師データをもとに咽喉頭癌病変の存在範囲を学習させる。セマンティックセグメンテーションのアルゴリズムにはDeeplabv3+、FCNなど複数あり、それぞれで学習させつつ最適化することで、最適なアルゴリズムを見出していく。

次年度使用額が生じた理由

アノテーション作業を継続中であり、出費が抑えられたため。

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公開日: 2024-12-25  

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