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2023 年度 実施状況報告書

喉頭気管粘膜の傷害抑制および再生治療に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K09708
研究機関鹿児島大学

研究代表者

山下 勝  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (10635519)

研究分担者 丸山 征郎  鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (20082282)
大堀 純一郎  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (90507162)
永野 広海  鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 講師 (60613148)
川畠 雅樹  鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (30585112)
田淵 みな子  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (90838187)
宮之原 郁代  鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (40305131)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード上気道傷害 / 粘膜免疫 / 創傷治癒 / 希少糖
研究実績の概要

上気道傷害や疾病に対する病態の解明および新規治療戦略の開発に関する研究を継続して行っている。
・声帯粘膜傷害モデルの作成に関してはマウスの選定、機器調整に時間を要している。C57BL/6Jマウスを麻酔下におき、声帯粘膜の観察を行った。20g前後のマウスで体が小さかったためか、2.3mm硬性鏡の挿入が困難であり、条件や機材の変更が必要と考えている。
・希少糖(1, 5-AF)についてはin vitroの実験を行った。Detroit細胞を用いて、種々の濃度の希少糖をDishに添加し細胞数の変化について計測を行った。細胞数の有意な変化を認めなかった。また、副鼻腔炎への応用を想定し、粘膜上皮細胞(RPMI2650鼻腔癌株)を培養し、希少糖を添加、TNF-αを投与した後に細胞を回収、さらにIL-8測定を行ったが、こちらについても有意な変化を認めなかった。鼻腔粘膜の培養系確立は困難であるため、癌細胞の株を用いたが、このことが結果の判定を複雑にした要因かもしれないと考察している。さらに、抗腫瘍効果の有無について検討するため、舌癌株HSC-3の培養実験も行った。希少糖を種々の濃度に振り分け、舌癌株細胞に24時間暴露させた。濃度依存的に細胞の生存率が低下することが予想されたが、結果は有意差を認めなかった。
・BALB/Cマウスに希少糖を摂食させた際の喉頭気管組織の変化、粘膜傷害を与えた際の傷害抑制効果について検討を行うため、希少糖摂食モデルについても作成を行っている。
・中耳炎や鼻副鼻腔炎の原因となる肺炎球菌に対するワクチン研究も継続している。注射型でなく、疼痛のない経鼻投与を用いることにより、マウスの血清中にIgG、IgMを誘導すると同時に局所粘膜にIgA産生を誘導することに成功している。また、投与後の鼻副鼻腔の組織像についても検討し、上皮や粘膜下組織に悪影響が及ばないことについても証明している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

in vitroに加えてin vivoの研究を開始することができた。機器の調整に時間を要しているため、研究遂行が遅延している。

今後の研究の推進方策

in vitroおよびin vivoの研究を並行して行う。現状のマウス実験以外にラットを用いた鼻腔粘膜障害モデルの作成、創傷充填剤を用いた粘膜創傷治癒促進に関する研究も行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

セットアップ・計画の遅延により支出額が減少したため。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Application of phosphorylcholine derivative as mucosal adjuvant enhancing mucosal immune responsed in the upper respiratory tract2024

    • 著者名/発表者名
      Jimura T, Kurono Y, Hirano T, Kawabata M, Yamashita M
    • 雑誌名

      Auris Nasus Larynx

      巻: 51(1) ページ: 221-229

    • DOI

      10.1016/j.anl.2023.07.008.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 肺炎球菌結合型ワクチン経鼻投与による粘膜免疫の誘導2023

    • 著者名/発表者名
      宮本 佑美、大堀 純一郎、安藤 由美、川畠 雅樹、宮下 圭一、山下 勝
    • 学会等名
      日本鼻科学会総会
  • [図書] 耳鼻咽喉科領域と慢性炎症 声門下・気管狭窄。別冊 BIO Clinica 12(1)2023

    • 著者名/発表者名
      山下 勝
    • 総ページ数
      4
    • 出版者
      北陵館

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公開日: 2024-12-25  

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