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2022 年度 実施状況報告書

腫瘍特異抗体を用いた蛍光イメージングのリンパ節転移への治療応用

研究課題

研究課題/領域番号 22K09723
研究機関名古屋大学

研究代表者

西尾 直樹  名古屋大学, 医学系研究科, 講師 (90732719)

研究分担者 神田 光郎  名古屋大学, 医学系研究科, 講師 (00644668)
中黒 匡人  名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (00718356)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード蛍光イメージング / リンパ節転移 / 蛍光内視鏡 / 抗体医薬
研究実績の概要

本研究は、前臨床モデルにおいて腫瘍特異抗体を用いた蛍光イメージングを応用して、リンパ節転移を早期かつ確実に同定できるかを実証し、さらにリンパ節内での抗体の分布も検証することで、臨床応用への応用を目指すものである。R4年度では、まず蛍光イメージングにおける腫瘍モデルの開発と蛍光内視鏡への応用を開始した。
ファントム実験として、まずは食品から作られたトレーニング用の模擬臓器であるVersatile Training Tissue (VTT)( KOTOBUKI Medical社、日本)を基に、開発を行った。KOTOBUKI Medical社と共同でまずは、蛍光試薬であるインドシア人グリーン(ICG)を含有した腫瘍モデルを作成し、サンプルを蛍光測定装置IVIS (PerkinElmer社、米国)にて蛍光強度を測定した。十分な蛍光強度が得られることを確認したのちに、蛍光内視鏡(オリンパス内視鏡システム、日本)にて、種々のICG濃度の腫瘍モデルに対して、Ex vivo とIn vivo との信号強度の相関性を検証したところ、高い相関係数を示し、蛍光内視鏡を用いたイメージングの妥当性を示すことができた。また、In vivo での検証においては、蛍光内視鏡との距離を3cmから10cmの間に設定して蛍光強度の計測を行った。これらのファントム実験の過程から、実際の臨床応用に向けて最適なICG濃度を決定することができ、蛍光ガイド手術への応用が期待できる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

蛍光イメージングの臨床への応用のために、まずは腫瘍ファントムを用いて実験を行った。腫瘍モデルの作成や蛍光内視鏡への応用については研究が進んでおり順調に進捗できている。動物モデル作成については、より応用しやすいリンパ節転移モデルの作成のために検証している状況である。

今後の研究の推進方策

蛍光イメージングの機器の開発や検証については順調に行えている。引き続き、種々の蛍光物質についてさらなる検証を行っていく予定である。
動物モデルについては、他の研究機関とも連携して最適なリンパ節転移モデルの作成を行っていく。

次年度使用額が生じた理由

当初はまず動物実験から開始して、その後に蛍光イメージングの機器への応用を検討していたが、より実践的な研究とするために研究計画を変更した。次年度は動物実験も並行して行う予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [国際共同研究] Vanderbilt University Medical Center(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      Vanderbilt University Medical Center
  • [雑誌論文] Validation of a surgical training model containing indocyanine green for near‐infrared fluorescence imaging2022

    • 著者名/発表者名
      Nishio Naoki、Mitani Sohei、Sakamoto Kayo、Morimoto Gaku、Yokoi Sayaka、Shigeyama Mayu、Wada Akihisa、Mukoyama Nobuaki、Rosenthal Eben L.、Sone Michihiko
    • 雑誌名

      Laryngoscope Investigative Otolaryngology

      巻: 7 ページ: 1011~1017

    • DOI

      10.1002/lio2.858

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] Validation of a surgical training model containing indocyanine green for near-infrared fluorescence imaging2023

    • 著者名/発表者名
      Naoki Nishio, Sohei Mitani, Kayo Sakamoto, Gaku Moromoto, Sayaka Yokoi, Mayu Shigeyama, Akihisa Wada, Nobuaki Mukoyama, Eben Rosenthal, Michihiko Sone
    • 学会等名
      IFOS Dubai ENT World Congress 2023
    • 国際学会
  • [学会発表] 安全かつ実践的な蛍光含有腫瘍切除トレーニングモデルの開発:確実なマージン確保を目指して2022

    • 著者名/発表者名
      西尾直樹、三谷壮平、重山真由、横井紗矢香、Eben Rosenthal、曾根三千彦
    • 学会等名
      第5回蛍光ガイド手術研究会
  • [学会発表] 近赤外光が導く新たな腫瘍切除トレーニングモデルの開発2022

    • 著者名/発表者名
      西尾直樹、三谷壮平、坂本佳代、重山真由、横井紗矢香、向山宣昭、曾根三千彦
    • 学会等名
      第46回日本頭頸部癌学会

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公開日: 2023-12-25  

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