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2023 年度 実施状況報告書

頭頸部癌患者から作成したスフェロイドを用いたがん微小環境によるEMT誘導の解析

研究課題

研究課題/領域番号 22K09747
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

木村 隆浩  奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (20596811)

研究分担者 太田 一郎  近畿大学, 奈良病院, 准教授 (00326323)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード頭頸部癌 / 癌微小環境 / スフェロイド
研究実績の概要

本研究は頭頸部扁平上皮癌患者検体の腫瘍組織からスフェロイドを作成し(Cancer Tissue-Originated Spheroids Method;CTOS 法)、我々が開発した浸潤・ 転移モデル実験系( Chick Chorioallantoic Membrane; CAM invasion assay )を用いて単一癌細胞ではなく癌細胞塊におけるがん微小環境とEMT(Epithelial- Mesenchymal Transition、上皮間葉移行)誘導の関係を解明し頭頸がん治療向上につなげることを目的としている。がん微小環境において、がん細胞は EMT(Epithelial-Mesenchymal Transition、上皮間葉移行)を誘導され、浸潤・転移能、がん幹細胞化、免疫逃避能を獲得している。しかし、従来の単一細胞株 実験系ではがん微小環境とEMTの関連を評価・解明することは困難である。 そこで、患者検体からCTOS法でスフェロイドを作成し、分子生物学的にEMT進行度を検討しCAM assayにより判明する浸潤転移能との関連を評価する。スフェロ イドを単一細胞化したものを同様にEMT進行度と浸潤転移能を評価し、がん細胞塊によけるがん微小環境とEMT誘導の関連を明らかにする。 頭頸部扁平上皮癌の検体採取は行えている。スフェロイド作成を行うと同時に、頭頸部扁平上皮癌細胞株を用いて、snailの導入やPD-L1/PD-L2をノックダウン することでEMTにどのように影響することをか確認している。作成したスフェロイドにおいてsnailやPD-Lの発現を見ることでスフェロイド内のEMTの進行度が均 一であるかどうか確認できる準備を行なっている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

理由 頭頸部癌の検体は問題なく採取できている。 単一細胞株での実験は予定通り進行している。

今後の研究の推進方策

頭頸部癌組織から安定してスフェロイドを作成できるようになることが重要である。安定したスフェロイド作成ができた後に単一細胞株との比較を分子生物学的 にをこなう予定である。

次年度使用額が生じた理由

頭頸部癌手術症例が一定ではなく、スフェロイド作成についても不安定であり予定の実験遂行に遅れを生じている。
論文発表の準備が今年度は間に合わず、費用計上をしていない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Carcinoma showing thymus‐like differentiation of the parotid gland: The brief report of cytomorphology and review of the literature2023

    • 著者名/発表者名
      Uchiyama Tomoko、Terada Chiyoko、Tachibana Yuma、Nishiura Hirokazu、Takeda Maiko、Fujii Tomomi、Kimura Takahiro、Tsutsumi Masahiro、Ohbayashi Chiho
    • 雑誌名

      Diagnostic Cytopathology

      巻: 51 ページ: E98-E104

    • DOI

      10.1002/dc.25088

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] CASTLE ( Carcinoma showing thymus-like differentiation ) の 2 例2023

    • 著者名/発表者名
      木村隆浩
    • 学会等名
      頭頸部癌学会

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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