研究課題/領域番号 |
22K09766
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
松宮 亘 神戸大学, 医学研究科, 助教 (30707120)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 脈絡膜 / YAP / 炎症 / 免疫 / マクロファージ / 肥満細胞 |
研究実績の概要 |
これまで脈絡膜血管新生におけるHippo経路の関与についての研究を行い、YAP阻害剤であるベルテポルフィン(VP)の投与が脈絡膜血管新生の抑制を示唆する結果が得られたことから、脈絡膜血管新生にHippo経路が関与していると推察されている。 脈絡膜の炎症と免疫におけるYAP/TAZの役割を明らかにするための研究について、C57BL/6Jマウスを用いて実験的自己免疫性ぶどう膜炎(exprimental autoimmune uveitis,EAU)モデルの作成し、網膜切片の作成を行いマクロファージのマーカーであるIba1抗体を用いて免疫組織染色(IHC)を行っている。 Cx3cr1-GFPマウスも準備は完了し並行して、EAUモデルマウス作成とIHCによるも網膜切片評価を行う予定である。 一方で、研究者は脈絡膜における炎症細胞のひとつである肥満細胞の役割に注目し、 ロイコトリエン受容体拮抗剤であるモンテルカストの滲出型加齢黄斑変性に対する保護作用について報告した(Matsumiya W, et al.Retina. 2023;43(11):1914-1921.)。TAZは肥満細胞、特にリソソームに発現し、ヒスタミン放出因子(HRF)と共局在していることが知られており(Song J,et al. Cell Biosci. 2024;14(1):60. )、脈絡膜の炎症と免疫反応におけるYAP/TAZの関与にあらたな可能性が示唆されている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
EAUモデルマウスの作成やCx3cr1-GFPマウスの準備はすすんでいるが、想定よりも時間を要したためやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
EAUモデルマウスを用いて抗Iba1抗体及び抗CD68抗体を用いてマイクログリア及びマクロファージの発現を確認をすすめる。余裕があればAnti-Mast Cell Tryptase 抗体及びCD107a(LAMP-1)抗体の染色を行い、コントロール群と比較して肥満細胞の数や脱顆粒の程度について調査したい。 Cx3cr1-GFPマウスへの準備され次第、脈絡膜へのレーザー照射(波長532nm、出力200mW、照射時間100ms、スポットサイズ100μm)を行いレーザー誘発脈絡膜新生血管を作成し、YAP阻害薬(ベルテポルフィン)及び偽薬をマウスの腹腔内に投与し、抗YAP抗体もしくは抗pYAP抗体によりYAPの発現とCx3cr1にGFPラベルされたマイクログリア及びマクロファージとの相関を評価を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
IHC実験及びマウス準備は研究室にある既存薬剤などの使用で行えたため、使用額を抑えることが可能であった。
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