• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実施状況報告書

人工知能を用いた顔面神経麻痺の客観的主観評価システムの確立

研究課題

研究課題/領域番号 22K09853
研究機関新潟大学

研究代表者

松田 健  新潟大学, 医歯学系, 教授 (50423166)

研究分担者 奥田 修二郎  新潟大学, 医歯学系, 教授 (00512310)
曽束 洋平  新潟大学, 医歯学系, 准教授 (40437413)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワード顔面神経麻痺 / 人工知能 / 画像解析 / 評価法
研究実績の概要

静止画像「安静時並びに顔面運動「イー」を行っている時の2つの画像」を用いて人工知能による顔面各部位の検出を、完全麻痺例と不全麻痺例の患者10名づつ程度、更に麻痺のない健常例も追加して数種類の顔面特徴点検出エンジン(FaceAPIやGoogle Mediapipeなど)を用いて行った。これらの顔面画像における顔面各特徴点の検出試験を行った結果、麻痺のない例では比較的正確に多くの顔面の特徴点を捉えることが可能であるが、麻痺例ではその検出精度はかなり低下してしまうことがわかった。
これは人間の顔面は概ね左右対称であることを前提に検出エンジンの機械学習が行われている(麻痺のない人間の顔をもとにしている)結果であると考えているが、特に顔面神経麻痺の伴う個々の症例に関して評価を行うには麻痺患者における検出精度の向上が必須であり、その方策を考慮している。一方で、日本形成外科学会や日本顔面神経学会ならびにその関連学会、いくつかの研究会にて上記知見を含んだ発表を行った。(下記参照)また、関連領域の研究者との意見交換並びに情報収集を行った。
The 14th International facial nerve symposium (2022. 4. 28-30)、第44回日本顔面神経学会(2022.7.29-30)、地の広場サイエンスセミナー(学内講演2022. 7. 21)、第33回日本末梢神経学会(2022.9.10)、2022年度 手の外科懇話会秋のセミナー(2022.10.22)、
The 4th Korean Facial Nerve Society Conference(2022.12.3)

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

各種の顔面特徴点検出エンジンを用いた場合、麻痺のない例では比較的正確に顔面の特徴点を捉えることが可能であるが、麻痺例ではその検出精度はかなり低下してしまうことがわかった。これは顔面が概ね左右対称であることを前提に学習が行われている結果であると考えているが、
特に顔面神経麻痺の伴う個々の症例に関して評価を行うには麻痺患者における検出精度の向上が必須であり、その方策を考慮している。

今後の研究の推進方策

更に多くの検出エンジンの検出精度を調査し、最も適したものを選択する。
顔面特徴点正確な検出が特に重度の顔面神経麻痺例では困難である一方、麻痺の程度と検出のズレの大きさにも着目し、その利用が可能であるか否かを検証していく予定である。

次年度使用額が生じた理由

画像解析等に関しての当初の試験的解析は既存のコンピュータを用いて行ったため、今年度における新たな機器の購入が少なくなったため。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件)

  • [学会発表] Direct eyebrow lifting using suture anchor system2022

    • 著者名/発表者名
      Ken Matsuda, Yohei Sotsuka, Masayuki Miyata, Yoriko Nakajima, Hanako Wakatsuki
    • 学会等名
      The 14th International facial nerve symposium
    • 国際学会
  • [学会発表] 顔面神経麻痺後遺症(病的共同運動・顔面拘縮) に対する外科的治療2022

    • 著者名/発表者名
      松田健、曽束洋平、松代直樹
    • 学会等名
      第44回日本顔面神経学会
  • [学会発表] 顔面神経麻痺後遺症(病的共同運動・顔面拘縮) に対する外科的治療2022

    • 著者名/発表者名
      松田健
    • 学会等名
      第33回日本末梢神経学会
  • [学会発表] 端側神経縫合・神経移植・神経移行 を用いた末梢神経再建2022

    • 著者名/発表者名
      松田健
    • 学会等名
      2022年度 手の外科懇話会 秋のセミナー
    • 招待講演
  • [学会発表] Nerve grafting and nerve transfer for facial nerve reconstruction2022

    • 著者名/発表者名
      Ken Matsuda
    • 学会等名
      The 4th Korean Facial Nerve Society Conference
    • 招待講演

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi