• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実施状況報告書

ケロイド発生に対するfibroblast分化の関与

研究課題

研究課題/領域番号 22K09883
研究機関長崎大学

研究代表者

樫山 和也  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 准教授 (60723591)

研究分担者 田中 克己  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (70244069)
岩尾 敦彦  長崎大学, 病院(医学系), 助教 (90816638)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードケロイド / 瘢痕 / 肥厚性瘢痕 / 線維芽細胞 / 多分化
研究実績の概要

本研究はケロイドの治療を目的として、ケロイドは創傷治癒過程における未分化なfibroblastが成熟できずに浸潤と増殖段階で止まっている病態であることを明らかにすることを目的としている。Fibroblastはproto-myofibroblastなどの未熟な細胞を経てmyofibroblastへ分化成熟する。このproto-myofibroblastは myofibroblastと比較し、より強い浸潤性と増殖性を持ち、収縮性に乏しい。この特性はケロイドの特性に一致している。
研究の目的を達成するためには、ケロイドを構成している線維芽細胞がより未分化で幹細胞の近い特性を持ったfibroblast-like cellsであることを証明する必要がある。
ケロイド・肥厚性瘢痕・成熟瘢痕については確立されたcell lineや動物モデルが存在しない。そのため実験には手術切除標本が必要となる。本研究を行うに際し、院内倫理委員会による研究計画の審査を行った。現在、ケロイド、肥厚性瘢痕、成熟瘢痕と正常皮膚の組織収集と培養と細胞の保存及びRNAの抽出作業を随時行っている。2022年度は、8手術検体の組織培養を行い、組織の冷凍保存を行った。また、今後次世代シークエンサーによるRNAseqにより得られるデータの解析と確認作業を行うために、採取されたケロイド由来線維芽細胞及び正常由来線維芽細胞を使用して、細胞の浸潤性、増殖性の確認やRNA、microRNAのPCRなどの予備実験を行っている。
2023年度は、採取した検体を使用して次世代シークエンサーによるRNAseq及びPaird-wise DEG解析を行った。ケロイド由来線維芽細胞と正常由来線維芽細胞を比較して、21のmRNAの変化を同定した。現在、各mRNAの機能解析を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

前年に組織のコンタミネーションが続き、十分な組織量が確保できていなかったが、培養手技の向上により組織の確保に至っている。

今後の研究の推進方策

同定された変動遺伝子や転写因子について、real -time RT-PCRやwestern bl ot等を用いた多数の検体による確認作業を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

研究は進行中であり、研究対象となっている遺伝子及びタンパク質等の発現量の確認作業中である。Real -time RT-PCRやwestern blotに必要な試薬等の購入に充てる予定である。

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi