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2023 年度 実施状況報告書

新規ニッケル結合性T細胞を基軸としたニッケルアレルギー病態形成機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K09939
研究機関東北大学

研究代表者

黒石 智誠  東北大学, 歯学研究科, 講師 (30400261)

研究分担者 菅原 俊二  東北大学, 歯学研究科, 教授 (10241639)
江草 宏  東北大学, 歯学研究科, 教授 (30379078)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード金属アレルギー / ニッケルアレルギー / CD4陽性T細胞
研究実績の概要

皮膚所属リンパ節におけるNi結合性CD4+T細胞の解析
前年度までの研究から、皮膚所属リンパ節におけるNi結合性CD4+T細胞の多くがCD62L-であったため、メモリーCD4+T細胞においてNi結合能が亢進している可能性が推察された。そこで、磁気ビーズ法によりリンパ節細胞からメモリーCD4+T細胞を精製し、Ni結合性CD4+T細胞の割合を解析した。その結果、全リンパ節細胞での解析と同様に、CD44+CD62L-CD4+T細胞(エフェクター/メモリーT細胞)におけるNi結合性細胞の割合が高値であった。また、Ni結合性CD4+T細胞ではCD25+細胞の割合が高値であったため、Ni結合性CD4+細胞における制御性T細胞(CD4+CD25+FoxP3+)の割合を解析した。その結果、Ni結合性CD4+T細胞における制御性T細胞の割合は、CD4+T細胞全体と同程度であった。
Ni結合性CD4+T細胞の精製
Ni結合性CD4+T細胞における遺伝子発現の網羅的解析のため、マウス皮膚所属リンパ節よりNi結合性細胞とNi非結合性細胞の単離を試みた。リンパ節を採取、細切し、リンパ節細胞を調製し、細胞分離用磁気ビーズを用いてメモリーCD4+T細胞を調製した。その後、Niイオン、金属イオン蛍光プローブNewport greenおよび各種蛍光標識抗体で細胞を染色し、セルソーターを用いてNi結合性細胞とNi非結合性細胞を単離した。その結果、Ni非結合CD4+T細胞については95%以上の純度で解析に必要な細胞数を単離することが可能であった。しかしながら、Ni結合性CD4+T細胞については、低純度であり、十分量の細胞数を単離・回収することが出来なかった。このため、Ni結合性CD4+T細胞における遺伝子発現の網羅的解析を進めることは困難であると判断した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

「Ni結合性CD4+T細胞における遺伝子発現の網羅的解析」を試みたが、当初研究計画で想定した通りに行うことができなかったため「やや遅れている」とした。

今後の研究の推進方策

研究体制は変更せず、研究分担者および研究協力者と緊密に連携し、精力的に研究を推進する。
最終年度である今年度はNiアレルギー患者におけるNi結合性CD4+T細胞の解析を重点的に進める。

次年度使用額が生じた理由

生じた理由 当初計画していた遺伝子発現の網羅的解析が行えなかったため。
使用計画 次年度に物品費として使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 第13回日本免疫毒性学会奨励賞講演 金属アレルギーの発症メカニズムと予防・治療法に関する研究2023

    • 著者名/発表者名
      黒石智誠
    • 学会等名
      第30回日本免疫毒性学会学術年会
    • 招待講演

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公開日: 2024-12-25  

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