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2023 年度 実施状況報告書

視知覚パターンを活用した教育法の確立~学習評価における眼球運動の軌跡解析~

研究課題

研究課題/領域番号 22K09975
研究機関日本歯科大学新潟短期大学

研究代表者

宮崎 晶子  日本歯科大学新潟短期大学, その他部局等, 教授 (50240271)

研究分担者 長谷川 優  日本歯科大学新潟短期大学, その他部局等, 教授 (80339465)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード眼球運動 / 視知覚パターン / 歯科衛生士教育 / 学習評価
研究実績の概要

本研究の目的は、学習者とインストラクター双方の眼球運動から視知覚パターンを分析することで効果的な教育法を確立することである。2022年度は歯科衛生士教育において、「器具の受け渡し」のデモンストレーションを実験モデルとし、オンライン授業群と実習室群を想定して被験者ではない者を対象としてプレテストを行い、詳細な状況設定および視覚教材の準備を行った。
2023年度は同時に眼球運動の測定を行うインストラクター側のデータ収集を行った。インストラクター側は教育経験が1年未満の新人歯科衛生士と3年以上の経験のある歯科衛生士教員の眼球運動の測定を行った。実験モデルはラバーダム防湿の際の「器具の受け渡し」であり、両者には統一したデモンストレーション用のマニュアルを準備し、デモンストレーション開始の2時間前に事前に打ち合わせを行い、指導の統一化を図った。最初にデモンストレーションを観察する学生役10名、術者役1名をあらかじめ規定した場所に配置した。インストラクターには10名の学生に対してデモンストレーションを行うよう指示し、デモンストレーションを行う場所のみを指定した。眼球運動の測定は、デモンストレーション開始から説明の終わる終了までとし、時間的な制限は設けなかった。
その結果、新人のインストラクターは経験があるインストラクターと比較して、マニュアルを注視する傾向があることが分かった。
以上の結果を基に、今後はラバーダム防湿の授業を受けていない学生に対してデモンストレーションを行い、先に述べたオンライン授業群、実習室群、そしてインストラクターの眼球運動から視知覚パターンを分析し、視覚的にどのような因子が教育効果に影響を与えるか解析し、明らかにしていく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍で主流であったオンライン授業が2023年度で完全に終了した影響を受け、被検者となる学生の学習状況がさらに変わってしまった。そのため、眼球運動の測定を予定していた時期にデータ収集ができなくなってしまった(対面による授業が早く行われたため、実験モデルであるラバーダム防湿の際の『器具の受け渡し』の知識を持っている状況となった)。
また、歯科衛生士教員の移動も予測されたことから、インストラクターの眼球運動のデータ確保のため、学生の眼球運動の測定とインストラクターの眼球運動の測定を年度を入れ替えて行った。

今後の研究の推進方策

1)インストラクターの眼球運動と入れ替えを行ったため、2023年度にできなかった学生の眼球運動の測定および解析を行う。オンライン授業群と実習室群について、インストラクターによるデモンストレーションの観察時と実技評価時(OSCE時)の学生の眼球運動を測定、また実技評価の結果も合わせて分析を行う。
2)さらに実技試験時(OSCE形式)の学生の視知覚パターンと、デモンストレーションを行っている歯科衛生士教員の視知覚パターンを実技評価の結果から、その関係性を解析する。
3)1)~2)の結果から、どこが見るポイントなのか、どのように学生に提示すると効果的なのか、その教育方法を明らかにする。

次年度使用額が生じた理由

対象となる第1学年のデータ測定が2024年度に変更になったため、約50人分の謝礼が持ち越しとなった。測定後は、データをまとめて11月末の日本歯科衛生教育学会(大阪)で共同研究者とともに発表の予定である。また、同時に同学会に論文投稿をする予定である。

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公開日: 2024-12-25  

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