研究課題/領域番号 |
22K10023
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
佐々木 穂高 東京歯科大学, 歯学部, 准教授 (50433959)
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研究分担者 |
平野 友基 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (10755044)
国分 栄仁 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (70453785)
大野 建州 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (80435635)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | インプラント / インプラント周囲軟組織 / インプラント周囲炎 / ケミカルジェネティクス / 創薬 |
研究実績の概要 |
現在、超高齢社会をむかえた我が国では、歯科インプラント治療が広く普及されてきた一方で、在宅患者におけるインプラントの感染によって生じるインプラント周囲炎の増加が危惧されている。本研究では、感染の起点となるインプラント周囲軟組織で特異的発現変化する遺伝子(PITS遺伝子)を調節することがインプラント周囲炎予防の鍵となると考え、多くの化合物の効果を同時に評価するハイスループットスクリーニング法を応用し、化合物を応用した遺伝子の機能を評価するケミカルジェネティクスを応用して、インプラント周囲炎予防薬を開発することを目的としている。 初年度では、「インプラント周囲組織特異的遺伝子(PITS遺伝子)の発現を調整する化合物同定」を行うことを目的とした。4~8週齢のSD系ラット(雄性)の口腔粘膜結合組織からExplant法を用いて初代線維芽細胞培養を確立し、1280種の化合物を含む薬物ライブラリーを用いたハイスループットスクリーニング法(HTS法)を行なった。特定遺伝子の機能抑制を評価するうえで、化合物による細胞毒性、不適正な濃度などによって細胞死が生じる影響が、PITS遺伝子の発現を制御する化合物を同定に影響を及ぼしたことから、段階的な濃度設定を行なうことで、特定された遺伝子数をより選別するとともに、これらの候補化合物をスクリーニングしていくために、各化合物のデータベースと文献の検索を行ないながら優先度の高い化合物の特定を行なっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
これまでに、インプラント周囲軟組織を構成する組織からの培養細胞の確立とドラッグライブラリーを用いて、目的遺伝子の発現調整に関与する化合物の同定をおこなっている。各化合物の遺伝子発現に影響する適正濃度が異なるために、遺伝子発現の抑制によるものと細胞の成長抑制(細胞死)による影響との鑑別方法と至適濃度の確定により、進捗がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は2022~2024年までの3年間で、1)ケミカルジェネティックスによるインプラント周囲組織特異的遺伝子(PITS遺伝子)の発現調整する化合物同定、2)同定化合物によるPITS遺伝子の機能評価、3)同定化合物によるインプラント周囲炎抑制効果の評価を行い、最終的にケミカルジェネティクスによるPITS遺伝子の機能解析と同定化合物を応用したインプラント周囲炎予防薬の有用性を明らかにする。 今年度は1)の化合物同定を継続的に施行しながら、候補となる化合物から他疾患の既存薬や購入価格が安価であるなど、今後の臨床応用が行ないやすい薬物から優先的に2)同定化合物によるPITS遺伝子の機能評価を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
条件の策定により特定出来た化合物の数が予定より少なくなった。今年度は、昨年度に購入しなかったの特定化合物の購入が必要となるのため、翌年度分の助成金と合わせて使用する予定である。
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