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2022 年度 実施状況報告書

多能性間葉系間質細胞のスフェロイド化がBMPシグナル伝達経路に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 22K10045
研究機関松本歯科大学

研究代表者

李 憲起  松本歯科大学, 歯学部, 准教授 (60350831)

研究分担者 各務 秀明  愛知医科大学, 医学部, 教授 (80242866)
溝口 利英  東京歯科大学, 歯学部, 教授 (90329475)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードスフェロイド / 間葉系間質細胞 / BMPシグナル / 骨分化能 / 多能性 / 細胞周期
研究実績の概要

再生医療においては移植に用いられる細胞の機能が重要である。これまで骨再生に多用されてきた接着性で平面培養された骨髄由来間質細胞(BM-MSC)の骨再生能が必ずしも十分ではないことや、移植後に生存する細胞数が予測より少ないことが知られるようになってきた。そこで,高い幹細胞性や骨分化能を持ち、さらに移植後も高い生存率を維持することのできるスフェロイドの応用が期待されている。本研究では、スフェロイド化に伴う遺伝子の変動を網羅的に解析し、特に骨分化に重要となるBMPを介するシグナル経路活性化のメカニズムを解明すること目指している。
今年度は、スフェロイド形成前後の成長関連因子、多分化能マーカーおよびBMPの細胞内シグナル伝達を司るSmad1/5などに注目した。その結果、マウス骨髄および皮質骨由来間葉系間質細胞による自発的スフェロイドは、平面培養細胞と比較して、多分化能マーカーであるSOX2、OCT4、KLF4を高発現していた。また、細胞の生存、成長および骨芽細胞の分化や機能調節に関連する成長因子IGF1、TGFB1の高発現も認めた。さらに骨芽細胞の分化を誘導するBMPの細胞内シグナル伝達を司るSmad1/5の発現も上昇していた。以上により、自発的スフェロイドは、平面培養細胞と比較して、高い幹細胞性マーカーの発現を認め、特に自発的スフェロイド形成においてSmad経路を介した骨分化能の向上することが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究の第一階段として、スフェロイド形成前後の多分化能、成長因子およびBMPシグナル伝達を司るSmad1/5の発現についてはこれまでほぼ解析が終了した。概ね順調に経過していると考えられる。

今後の研究の推進方策

これまで検討してきた結果につき、骨分化能の維持に働く重要な細胞内シグナル系であるBMP-Smads軸に注力することで、細胞スフェロイド化により骨分化能が向上するメカニズムを検討する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] RNA-seqを用いたヒト臍帯血由来幹細胞による自発的スフェロイドの遺伝子発現2022

    • 著者名/発表者名
      李憲起, 各務秀明,冨士安奈,渡辺遊理,金 唯眞,芳澤享子,栗原祐史
    • 学会等名
      第67回日本口腔外科学会総会・学術大会

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公開日: 2023-12-25  

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