研究課題/領域番号 |
22K10082
|
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
鎌下 祐次 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (90224641)
|
研究分担者 |
西村 正宏 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (00294570)
西 恭宏 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 准教授 (10189251)
原田 佳枝 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (60432663)
村上 格 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 講師 (80264448)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
キーワード | 口腔ケア / 義歯安定剤 / 高齢者 |
研究実績の概要 |
超高齢社会の中では、高齢者介護の現場での口腔ケアが重要になってきている。一方で口腔清掃や義歯管理が不十分な義歯使用者が増加しており、歯科介入が不十分の環境では義歯安定剤使用者も増加してきている。このような状況に適した口腔ケア製品は存在せず、義歯使用者本人や介護者へ大きな負担となっている。この中でこれまで、代表者のグループは義歯洗浄や義歯使用者の口腔ケアに関する研究を行ってきた。 本研究の目的は、口腔内にある残存義歯安定剤が混入した汚染物の除去を容易にする、生体にやさしい口腔ケア用ジェルを開発することである。本年度は口腔内の義歯安定剤を容易の除去できる成分の選定と市販口腔ケア用ジェルの解析を中心に順調に進行した。市販口腔ケア用ジェルが義歯安定剤に対する溶解・剥離効果があるか調べる。初めは硝子板等の試料上でスクリーニング行い、市販口腔ケア用ジェルの中でも違いがあることが明らかになった。今後は、これまでの結果を踏まえて、必要な成分を配合した口腔ケア用ジェルの試作品などを中心として進めていく予定である。 本研究の成果として要介護者・介護者本人両者の負担の少ない新たな口腔ケア法が提供されると、要介護者本人のQOL向上・健康長寿の実現だけでなく、人材不足と言われる介護業界での負担軽減が実現されるため、本研究は極めて社会的貢献度も高い。それだけでなく、今後も社会の成熟に伴い超高齢化が予測される諸外国においても需要も見込まれるため、長期に渡り世界中で重要な技術となると予想される。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は義歯安定剤除去に適した成分の選定に最も時間がかかっているが、大凡の目処は経ちそうである。市販口腔ケア用ジェルに関しても解析はおおむね終えている。
|
今後の研究の推進方策 |
今後は口腔ケア用ジェルを試作して、顎堤粘膜模型等を用いて研究を進めていく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
初年度はコロナ禍の中で学外関係者との研究活動に制限があったが、撤廃されたため今後は円滑に研究を遂行できる。
|