研究課題/領域番号 |
22K10118
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
藤田 麻里子 岡山大学, 歯学部, 客員研究員 (90714535)
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研究分担者 |
河合 穂高 岡山大学, 医歯薬学域, 研究准教授 (10803687)
浅海 淳一 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (60184131) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | DCE-MRI / PD-L1 / MVD / 口腔癌 |
研究実績の概要 |
本研究は、口腔癌のDCE-MRIパラメータとPD-L1の発現率との相関を複数機種のMRIで評価することで、抗PD-1抗体の使用に際し汎用性の高い治療効果予測指標を確立することを目的としている。 2012年10月1日から2022年03月31日までに、岡山大学病院で病理学的に口腔扁平上皮癌と診断された中で、術前にDCE-MRIの撮像がなされ、各種MR撮像が実施されたていた44例(男性24人、女性20人、年齢範囲:16~88歳 平均年齢67歳)を対象として研究を実施している。撮像機器はMAGNETOM Skyra (SIEMENS) 3.0T , MAGNETOM Verio (SIEMENS) 3.0T , MAGNETOM Prisma (SIEMENS) 3.0T , MAGNETOM Aera(SIEMENS) 1.5T, Achieva(Philips)1.5Tの5機種で、機種別の患者数はSkyra:28例、Verio:5例、Prisma:2例、Aera:6例、Achieva:3例であった。 2022年度研究として、①:DCE-MRIを撮像した頭頚部扁平上皮癌患者のリスト作成・CI curveの評価。2023年度研究として、②腫瘍内のPD-L1発現量の免疫組織化学染色による評価。2024年度研究として ③:CI curveのパラメータとPD-L1の発現率との相関評価を行う予定である。 2023年度研究として、腫瘍内のPD-L1発現量の免疫組織化学染色による評価を予定しており、症例の一部において免疫組織化学染色が実施完了した。免疫染色の手法としてPD-L1と、MVDを評価するためのマーカーとして、VEGFA、CD31を使用しPD-L1の発現の評価が行われた。現時点で、Skyraで撮影した症例において検討が加えられた。 PD-L1の発現は、1%と50%をカットオフ値とした場合PD-L1とMRパラメータに相関は見られなかったが、カットオフ値を50%とした場合、 一部に有意な相関が得られた。 VEGFAとMRパラメータ間も一部で有意な相関が見られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
過去数年の間、新型コロナウイルスの影響にて、各分野で研究が思うように進まない状況が発生しており、遅延分を取り戻すため、あらゆる業務が一気に増えてきている時期にある。当初当該研究にあてる予定としていた時間を確保することに制限がでてきており、予定よりも遅延している状況にある。
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今後の研究の推進方策 |
現在44例中、MAGNETOM Skyra (SIEMENS) 3.0Tで撮像された症例までは研究が進んでいるが、今後の比較目的である, MAGNETOM Verio (SIEMENS) 3.0T , MAGNETOM Prisma (SIEMENS) 3.0T , MAGNETOM Aera(SIEMENS) 1.5T, Achieva(Philips)1.5Tで撮像された症例の免疫染色を速やかに実施する予定である。 その後、DCE-MRIのパラメータとの相関評価、機種間での比較を実施し、論文化する方針である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当該研究はやや遅延状態にあり、本年度購入予定であった試薬の購入等の購入も併せて遅れており、翌年度に繰り越す必要性が発生したため。
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