研究課題/領域番号 |
22K10143
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
船山 昭典 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (80529686)
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研究分担者 |
田沼 順一 新潟大学, 医歯学系, 教授 (20305139)
柿原 嘉人 新潟大学, 医歯学系, 助教 (40379938)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 口腔癌 / 癌関連線維芽細胞 / 癌微小環境 / TGF-β |
研究実績の概要 |
癌組織は癌細胞と間質から構成され、間質の主要な構成細胞である線維芽細胞は癌関連線維芽細胞(Cancer-associated fibroblasts: CAFs)と呼ばれている。このCAFsは様々なサイトカインやTGF-βなどの増殖因子を産生し、癌細胞の浸潤を亢進させると報告されているが、口腔癌についてはその機序は十分に分かっていない。我々はこれまでの研究で、口腔癌細胞とCAFsの3次元共培養での浸潤モデルを作成しin vitroで検討した結果、CAFs存在下ではTGF-βの作用による口腔癌細胞の浸潤が有意に増加していることを証明した。 そこで、本研究ではヌードマウスを用いたin vivoにおける口腔癌細胞/CAFsの移植モデルを確立し、さらには口腔癌細胞単独および口腔癌細胞/正常線維芽細胞の移植モデルと浸潤能ならびに増殖能を比較する。これにより、口腔癌におけるTGF-βに着目した、CAFsの癌細胞に対する作用機序を分子生物学的および免疫組織学的に解明できる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究を進めるにあたり、予備実験として、TGF-βを培地に添加することで口腔癌細胞株(Ca9-22、HSC-2、HSC-3、HSC-4)でSMADシグナルが正常に活性化するかをWestern Blotting法にて評価し、確認できた。 次いでCAFsの培養上清に関してSMADシグナルが活性化されるかについて検討したが、患者由来のCAFsを用いていることからか反応にばらつきを認めた。そのため、動物実験に移行する前にCAFsの同定方法について再度検討する必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
患者由来のCAFsの同定に関しては癌間質部の線維芽細胞にはCAFsのマーカーであるαSMA陽性のCAFsとαSMA陰性のCAFsが患者により存在することから患者間のCAFsのプロファイルに差があることが認められる。CAFsの多様性についても検討しながら口腔癌由来のCAFsを同定し、ヌードマウスにおける癌移植モデルの作製に着手していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
実験が計画したより、やや遅れているため、当初予定した実験ができなかったため、次年度に予定した研究に使用予定である。また、コロナで学会参加がウェブで可能となり、交通費が軽減された。
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