研究課題/領域番号 |
22K10180
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
河野 通秀 東京医科大学, 医学部, 講師 (00421066)
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研究分担者 |
近津 大地 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (30343122)
小林 真左子 日本歯科大学, 生命歯学部, 准教授 (90706954)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | MRONJ |
研究実績の概要 |
本研究は、未だ解明されていない顎骨周囲軟組織におけるBMAの作用機序と、MRONJ発症プロセスへの関連性を明らかにすることを目的とし、TGF-β発現抑制をターゲットに1. MMP/TIMP balance、2. Collagen発現・EMT/MMT関連タンパク発現変化、3. 血管新生の検証を行うことで、BMA投与下での潜在的な顎骨周囲軟組織の性状変化、外科的侵襲時におけるBMA投与下での創傷治癒への影響、 MRONJ発症例における顎骨周囲軟組織微小環境の特徴とMRONJ発症関連因子について明らかにすることを目的にしている。 2023年度は、昨年度に引き続きBMAの潜在的な顎骨周囲軟組織の性状変化作用を検証すべく、8週齢雄のマウス(C57BL/6j)ににマウス抗RANKL抗体(OYC1)とゾレドロン酸を投与し検証を行った。BMA投 与群の薬剤効果判定としては、μ-CTで大腿骨と顎骨の硬化像の有無を確認して判定した。採取したマウス歯肉をリアルタイムPCRを用いて検証した結果、両群共にコントロール群と比べて、有意にTGF-β発現抑制作用が確認された。また、コントロール群に比べMMP/TIMP blanceの変化とCollagen発現変化も認めており、BMA投与による潜在的な軟組織の性状変化が起こっていることが示唆された。 また、本年度はMRONJモデルマウスの作製に着手したが、MRONJの発症は認めなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
BMAの顎骨周囲軟組織に対する潜在的な効果に関しては、概ね順調にデータを採取できている。 しかし、MRONJモデルマウスが確立できず画策しているため、全体的な進行状況としては遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、引き続きMRONJモデルマウスの作製を継続する。また、ヒト実験系を遂行する。 MRONJモデルマウスに関しては、うまく確立出来ない場合は、すでにモデルマウス確立に成功している施設を見学し 実験手技を習得することで対応する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
MRONJモデルマウスの確立に難渋したため、高額なマウス抗RANKL抗体の使用量が多くなってしまったため、次年度使用額が生じた。
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