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2023 年度 実施状況報告書

多孔性テーラーメードゲル材料を用いた柔軟な舌筋の再生

研究課題

研究課題/領域番号 22K10192
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

原田 浩之  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (40343149)

研究分担者 富岡 寛文  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (10436610)
佐々木 善浩  京都大学, 工学研究科, 准教授 (90314541)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード舌筋 / 再生 / ナノゲル
研究実績の概要

舌は筋組織を柔軟に動かすことにより、摂食、咀嚼、嚥下、構音など重要な機能を担っている。舌癌は外科療法が第一選択であることから、手術後遺症に悩む患 者さんは多い。近年、再建手術も進歩しており、各種皮弁により形態は回復可能であるが、運動機能がないために患者の満足度は十分とはいえない。そこで、術後障害を回避のために、舌筋組織を再生することを目的に研究を進めている。
筋組織再生にはコラーゲンなどの天然高分子やPLLA, グラフェンなどの合成高分子などのバイオマテリアルを応用した研究報告があるが、舌筋に関しては、脱細胞化された舌組織の報告があるのみである。大きな欠損に対応し、かつ柔軟な筋を実現するためには、シートタイプやゲルタイプなど形態を考慮した足場の改 良が必要であり、これらの吸収速度、生体親和性、筋組織再生効果なども考慮している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

フィブロネクチンでコーティングされたナノゲル架橋ハイドロゲルを調製し、マウス筋芽細胞(C2C12)を接着させ、筋組織再生の足場として応用できるかどうか検討した。細胞核と細胞骨格であるF-アクチンを蛍光免疫染色し、共焦点レーザー顕微鏡で観察すると、良好な細胞接着が観察された。
現在、生体内での筋組織再生効果を評価するため、ヌードマウスの舌へ移植実験をおこなっている。ヌードマウス舌にモデル欠損を形成し、非ゲル移植群(コントロール群)、ゲル単独移植群、筋芽細胞複合化ゲル移植群の3群間で比較を行ったが、移植後1週、2週後のHE組織標本から再生筋線維数の計測を行うと、筋芽細胞複合化ゲル移植群では他の群と比較し、再生筋線維数の顕著な増加が観察された。

今後の研究の推進方策

多くのナノゲル機能性材料での検討を行う。材料の基礎物性評価と並行しながら、転写因子やエクソソームなどを複合化した材料と細胞との相互作用を分化マー カーの蛍光免疫染色やPCRにて評価する。

次年度使用額が生じた理由

概ね順調に進んでいるが、ナノゲル材料の種類が少なく、他材料の使用が進んでいない。

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公開日: 2024-12-25  

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