研究課題/領域番号 |
22K10251
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
高橋 広太郎 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 助教 (50896983)
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研究分担者 |
宮脇 正一 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (80295807)
丸谷 佳菜子 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (50828192)
前田 綾 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 講師 (10457666)
大賀 泰彦 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (40780002)
井戸 章雄 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (30291545)
上村 修司 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 准教授 (60448561)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 睡眠時ブラキシズム / 胃食道逆流症 / グレリン / 六君子湯 |
研究実績の概要 |
我々は胃酸分泌抑制剤が睡眠時ブラキシズムの発生頻度を減少させることを報告してきたが、一部は薬剤が奏効せず、ブラキシズムの根本療法は確立されていない。グレリンには、消化管運動促進作用があり、グレリンの低分泌による消化管運動の機能低下は、胸焼けなどの胃食道逆流症(GERD)症状を引き起こすことが報告されている。また、六君子湯は、グレリンの分泌低下を阻害し、GERD症状を緩和させることが知られている。これらのことから、グレリンの分泌低下はGERDによる睡眠時ブラキシズムを発症させ、グレリンの低分泌の改善は、GERDと睡眠時ブラキシズムの両方を改善することが推察されるが、これについてはほとんど調べられていない。そこで、グレリンの動態と消化管運動・GERD症状および睡眠時ブラキシズムの関連を調べ、グレリンの低分泌の改善が、消化管運動を改善してGERD症状および睡眠時ブラキシズムを改善するという仮説を検証することとした。 最近、グレリンがストレスと関連し、心理状態に影響している可能性があるとの報告があることから、上記について検証を行うに先立ち、GERDとブラキシズムおよび心理状態の関連性について、解析・検討を行っている。現在までに、健常な成人56名に対し、健康調査、心理検査を行い、ブラキシズムのスクリーニング検査や口腔内診査により咬耗の評価を行った。また、DC/TMDにより、咀嚼筋痛障害を評価した。また、胃食道逆流症等の消化器症状に関する調査をし、尿素呼気試験により、Helicobacter pylori感染の有無を検査した。 現在、FSSG(消化器症状に関する問診)により消化器症状の有無の2群に分類し、消化器症状の自覚は不安等の心理状態に影響する可能性が示唆された。今後、被験者数を増やすとともに、グレリンの測定を含め、GERD症状および睡眠時ブラキシズムとの関連を検討する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
目標の被験者数に達しておらず、また、グレリンの測定についても遅れており、十分な解析まで至っていないため。
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今後の研究の推進方策 |
グレリンの測定を含め、データの採得を継続し、同時にデータの分析や解析を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
2022年度に行う予定であった実験・調査が、目標とする人数に達していないため。 2023年度は、目標とする被験者数の確保に努め、データ採得に必要な消耗品や、グレリン測定・解析費用、被験者への謝金に使用する。
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