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2022 年度 実施状況報告書

VR技術を活用した視線計測と脳活動分析に基づく歯科恐怖症の治療支援プログラム開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K10299
研究機関日本歯科大学

研究代表者

苅部 洋行  日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (50234000)

研究分担者 肥田 道彦  日本医科大学, 医学部, 准教授 (60434130)
田中 聖至  日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 准教授 (00350166)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワード歯科恐怖 / 脳神経メカニズム / NIRS / 視線計測
研究実績の概要

1)情動評価尺度を付与した視覚刺激課題の作製
本研究に同意が得られた健康成人46名(女性26名、男性20名、平均年齢29.5±13.3歳)を対象とし、歯科治療に関する72枚の画像に対して、国際情動画像システムに準じて、Visual Analog Scale(0-100)にて情動評価(感情の明るさ、興奮の度合い、嫌がり、怖さ、ここちよさ、痛さ)を実施した。その結果、視覚刺激課題の恐怖や嫌悪感の程度に有意な性差は認められなかった。恐怖や嫌悪感の程度が強い課題は、抜歯、タービン、注射の順となり、先行研究結果と一致した。
2)視覚刺激課題に対する16チャンネルNIRSによる脳活動の評価
歯科治療に関する視覚刺激課題に対する脳活動部位を評価し、2チャンネルNIRSでの測定領域を決定することを目的として予備的研究を実施した。本研究に同意が得られた健康成人4名(女性3名、男性1名、平均年齢46.3歳)を対象とした。NIRS計測のデザインはブロックデザインとし、課題呈示のブロックと安静条件を交互に繰り返し実施する。視覚刺激課題ではモニターに画像が順次呈示され、対象者が画像を見ている間の脳活動を前頭前野の領域別にNIRSで測定した。その結果、16チャンネルNIRSでは、7, 8, 9, 10chを内側前頭皮質の測定領域とすることで、視覚刺激課題に対する脳活動の評価が確認された。2チャンネルNIRSでは、内側前頭皮質(7chと10ch)に測定領域を設定することで、歯科治療を模した視覚刺激に対する被験者の知覚パターンの認識が可能であることが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

VR空間での歯科治療時の様々な視覚刺激に対する脳活動と視線を測定し、歯科恐怖に関わる視知覚パターンを検証するための予備的研究が終了し、次のステップへと進行することが可能である。

今後の研究の推進方策

VR空間での視覚刺激課題を完成させ、脳活動と視線計測を実施して、複数の生体データを取得していく。

次年度使用額が生じた理由

今年度は健康成人をリクルートしての課題遂行が困難であったため、主に予備的研究に時間を費やした。次年度は、健康成人をリクルートすることで謝金やMRI装置の使用料に支出する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Evaluation of eye movement patterns during reading of mixed dentition panoramic radiographs in dental students2023

    • 著者名/発表者名
      Tanaka Satoshi、Karibe Hiroyuki、Kato Yuichi、Komatsuzaki Akira、Sekimoto Tsuneo、Shimomura-Kuroki Junko
    • 雑誌名

      Pediatric Dental Journal

      巻: 33 ページ: 33~41

    • DOI

      10.1016/j.pdj.2023.01.002

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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