研究課題/領域番号 |
22K10329
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研究機関 | 徳島文理大学 |
研究代表者 |
中江 弘美 徳島文理大学, 保健福祉学部, 准教授 (00709511)
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研究分担者 |
吉岡 昌美 徳島文理大学, 保健福祉学部, 教授 (90243708)
西川 啓介 徳島文理大学, 保健福祉学部, 教授 (10202235)
十川 悠香 徳島文理大学, 保健福祉学部, 講師 (60804721)
篠原 千尋 徳島文理大学, 保健福祉学部, 准教授 (50332820)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | オーラルフレイル / 口腔機能低下症 / 口腔内残留 / 濁度 / 中年期 |
研究実績の概要 |
今年度は、初年度に行った被検食品を用いた口腔内残留の定量化についての予備実験結果を反映し、口腔内残留で定量化される“口腔クリアランス力”の低下は、中年期に発現するオーラルフレイルを早期に検知する新たな評価指標になりうるのかについて検討した。 具体的には、被験者として協力の得られた社会福祉施設に勤務する成人60名(平均46.0±7.2歳)を対象に観察研究を行い、質問紙調査、口腔機能測定、被検食品摂取後の口腔内残留の濁度測定結果から多面的評価を行った。質問紙調査や口腔機能測定結果と濁度の関連性について分析した結果、“口臭”と濁度(p<0.05)、噛み具合と濁度(p<0.01)、オーラルディアドコキネシス「タ」と濁度(p<0.05)に関連が認められ、口腔内残留で定量化される“口腔クリアランス力”は、壮年期・中年期に発現するオーラルフレイルを早期に検知する指標になりうる可能性があることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度実施する予定であった観察研究により多面的評価を行った結果、いつくかの知見を得たため学会において報告を行った。濁度測定により定量化される口腔内残留量が、壮年期・中年期に発現するオーラルフレイルを早期に検知する指標になる可能性が示唆された。
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今後の研究の推進方策 |
今後は研究を円滑に進めていく方策として、地域歯科保健活動で連携している県内の市町村に研究協力を依頼しフィールドを開拓する予定である。 また、含嗽後の濁度がオーラルフレイルを早期に検知する新たな指標になるのか検討するため、口腔内の環境と濁度の関連性について多項目唾液検査による追加調査も実施する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
今回の調査会場が社会福祉施設であったため、被検者の業務に支障のない時間帯に複数回に分け調査を実施した。そのため、これまでの研究で使用している既存の測定器を使用することで調査を遂行できた。しかし、現在、研究協力を依頼している市町村での調査においては、測定器の追加購入が必要となるため、調査日程に合わせて消耗品と合わせて購入する予定である。
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