研究課題/領域番号 |
22K10337
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
葭原 明弘 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50201033)
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研究分担者 |
成田 一衛 新潟大学, 医歯学系, 教授 (20272817) [辞退]
杉田 典子 新潟大学, 医歯学系, 助教 (30313547)
宮本 茜 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任助教 (20867775)
諏訪間 加奈 新潟大学, 医歯学系, 助教 (00722183)
新美 奏恵 新潟大学, 医歯学総合病院, 准教授 (20397136)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 慢性腎疾患 / 歯周病 / う蝕 |
研究実績の概要 |
前向きコホート調査として、新潟大学医歯学総合病院 腎・膠原病内科を受診し、IgA腎症と診断された18歳以上の患者のうち、口蓋扁桃摘出術またはステロイドの投与を今後予定している患者に対して一連の検査と歯科治療を行った。その際、5分間の刺激唾液採取、次いで智歯を除く臼歯部隣接面の異なる5部位につき歯肉縁下プラークを滅菌ペーパーポイントにて採取した。採取唾液は2チューブに分注し、一方を歯周病原細菌検査、他方をう蝕関連細菌検査に供した。縁下プラークは歯周病原細菌検査にのみ用いた。歯周病原細菌検査はサンプルから抽出したDNAについてPCR-インベーダー法にて総菌数、Porphyromonas gingivalis、Aggregatibacter actinomycetemcomitans、Prevotella intermedia、Tannerella forsythia、Treponema denticola、Fusobacterium nucleatumを定量的に検出した。う蝕関連細菌検査においてはリアルタイムPCR法にて総レンサ球菌数、ミュータンス菌、ソブリヌス菌、乳酸桿菌を定量的に検出した。次いで全顎歯周病検査、同時に全顎的なう蝕検査を実施した。同日、ブラッシング指導と全顎的な歯石除去、機械的歯面清掃、う蝕の応急処置を実施した。動揺度3、PPD8mm以上、C4、半埋伏智歯は抜歯対象とした。包括的な歯科治療計画を立案し、歯周基本治療と必要に応じたう蝕治療および補綴治療を実施した後、治療後のサンプリングと細菌検査、歯周病検査を行った。これまでに参加患者数は11名となっている。2024年度中に20名を目標として調査を継続し、①ベースライン時の歯周病・う蝕・細菌検査結果、②歯科治療後の歯周病検査または細菌検査結果の改善と③腎機能、尿蛋白、血液検査結果との関連性を統計学的に解析する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
内科からの紹介患者数が当初の予定より少ないため。
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今後の研究の推進方策 |
内科からの紹介患者に対しスケジュールに沿って調査を実施することに加え、過去の患者記録より歯周治療を含む歯科疾患治療の効果について分析を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
内科からの紹介患者数が当初予定していたより少ない人数であったことから細菌検査等の測定費用が少なかったため。また、論文の掲載までの期間が当初予定していたより長引いてしまい、論文掲載料の支払いが年度内に終了しなかったため。
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