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2023 年度 実施状況報告書

NDBによる糖尿病と生活習慣及び歯科治療との相互影響に関する調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K10347
研究機関東京歯科大学

研究代表者

上條 英之  東京歯科大学, 歯学部, 教授 (00733750)

研究分担者 杉原 直樹  東京歯科大学, 歯学部, 教授 (00246349)
西岡 祐一  奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (50812351)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード特定健診 / 空腹時血糖 / HbA1C / 検査値の変動 / 永久歯抜歯
研究実績の概要

2023年度は、DESデータベースから2018年度から2022年度にかけて特定健診を受診するとともに、歯科医療機関を受診した者を抽出し、特定健診での糖尿病関連指標である空腹時血糖値並びにHbA1Cの値と永久歯抜歯処置の有無を調べた。特定健診の受診者数は、2018年度295万8250人、2021年度339万4303人で、2018年度及び2021年度の特定健診の受診者数は、3万1373名で、このうち、歯科レセプトが出現している者は、18209人で、このうち、抜歯者は、5101名であった。
今回の分析では、2018年度から2021年度の間の糖尿病関連の検査値の変動に着目して、空腹時血糖値、HbA1cの検査値について、3か年の間に、変動がなかったものまたは改善した者、悪化した者に分類を行い、永久歯抜歯者の状況について、違いがないかを調査した。
空腹時血糖については、HbA1Cについて、2018年度、2021年度の両年に特定健診を受診した3万1373名を対象とし、このうち、空腹時血糖の測定がされ、歯科レセプトの出現のある13749名を対象に分析を行ったところ、空腹時血糖が2018年度に比較して2021年度に悪化した者の場合、正常または改善群に比較して、永久歯の抜歯が有意に多くなることが観察された。(カイ2条検定 P<0.05)
HbA1Cについても、2018年度、2021年度の両年での特定健診の受診者について、比較を行ったところ、正常または改善群に比較して、永久歯の抜歯が有意に多くなることが観察された。(カイ2条検定 P<0.05)

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

NDBデータを当初、利用する予定であったが、NDBデータの貸与までの期間が2年以上要する状況であったため、分担研究者とも相談し、DESデータベースを利用することとし、データ抽出を行った。特定健診の年度当たりの数は約300万人で、解析を行うにあたっては、NDBのデータ解析を行っていた業者を見つけて、今年度中に解析のためのデータベースの策定を行うことができた。
NDBを順調に申請した場合でも、待機期間が1年を要することから、比較的長期間でのデータ解析を要することとなるが、研究計画を変更することで、当初の遅れをある程度、今年度は戻すことが可能となった。
現在、解析を行っている最中で、今後、研究成果をまとめていきたいと考えている。

今後の研究の推進方策

今年度は最終年度となるが、今後、検査値の改善や悪化に着目して、詳細な把握を行うとともに、定期的歯科健診の受診者についての影響の有無を評価していく予定である。
また、糖尿病以外の高血圧や脂質異常と、歯科疾患との関わりについても、糖尿病の位置づけを把握する一環として、分析を進めることを検討していきたい。

次年度使用額が生じた理由

厚生労働科学研究事業で2件の研究事業を受託していたことと、1件が最終の年度であったことから、事業推進が充分とは言い切れなかったため、次年度使用額が生じた。
今年度は、統計解析の推進を図るとともに、論文化、学会発表の実施を行うことを検討し、使用の促進を図ってまいりたい。

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公開日: 2024-12-25  

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