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2022 年度 実施状況報告書

認知症高齢者のオーラルフレイル予防を目的とした遠隔評価・支援システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 22K10402
研究機関川崎医療福祉大学

研究代表者

福永 真哉  川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 教授 (00296188)

研究分担者 矢野 実郎  川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 准教授 (30550397)
池野 雅裕  川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 准教授 (60612976)
永見 慎輔  川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 講師 (60744042)
中村 光  岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (80326420)
中谷 謙  関西福祉科学大学, 保健医療学部, 教授 (90441336)
小谷 優平  川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 助教 (30909429)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2027-03-31
キーワード認知症高齢者 / 摂食嚥下障害 / オーラルフレイル / 遠隔評価・支援 / コロナウィルス感染症 / 感染症流行期
研究実績の概要

認知症高齢者では、多様な摂食嚥下障害が出現し、医療・介護現場において対応が困難な問題になっている。また、感染症流行期において人と人の接触回避が叫ばれるなか、非接触の形態、すなわち遠隔技術を用いて、認知症高齢者のオーラルフレイルを正しく評価し、予防する支援は全く試みられていない。本研究の目的は、認知症高齢者のオーラルフレイルを、遠隔で評価可能な口腔機能学的視点、摂食嚥下動態学的視点、神経心理学的視点に脳科学的視点を加えた多角的な視点から検出し、有効な指標を特定し、適切な評価法を確立することと、評価結果に基づき、遠隔でも実施可能な支援方法を探索し、認知症高齢者のオーラルフレイルの改善を目指した多職種連携による遠隔評価・支援システムの構築である。本年度は、研究協力施設での予備調査を実施し、調査票ならびに調査プロトコールを作成する予定であったが、研究協力施設のリハビリテーション病院ならびに老人保健施設において、昨年から続いているコロナ感染症の蔓延と、より感染力の強いオミクロン株出現による第7波、第8波の流行とそのクラスター感染が拡大したため、予備調査のデータ収集が予定通り行えなくなった。そのため、初年度の取り組みとして、文献検索を行い、感染予防対策、コロナウィルス感染症の感染者数、研究協力施設の状況などを慎重に勘案し、被験者の感染予防対策と安全面に配慮した調査計画の詳細決定と倫理審査の申請、本研究で使用する必要備品を選定するにとどまった。今後は研究協力施設における予備調査の実施とデータ収集のシミュレーションを優先し、研究を遂行する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナウィルス感染症(COVID-19)のオミクロン株の出現により、まず初年度の取り組み予定が停滞し、対人接触を含むさまざまな制約があり、研究協力施設の立ち入りが制限され、当初の予備調査の遂行予定は断続的な保留を余儀なくされている。現在の社会情勢の影響によるものではあるが、結果的に当初予定していた研究計画の進行に遅れが生じている。

今後の研究の推進方策

令和5年度は政府からコロナ感染症の取り扱いを2類から5類へと変更される予定であり、以降は、コロナ感染症オミクロン株の流行が下火になることが予測されるため、研究協力施設のリハビリテーション病院ならびに老人保健施設に入院・入所ならびに通所中の認知障害高齢者に対して、感染予防対策、コロナウィルス感染症の感染者数、研究協力施設の状況などを慎重に勘案し、研究代表者と分担者で情報を共有しながら被験者の感染予防対策と安全面に配慮した予備調査を実施し、口腔機能学的視点、摂食嚥下動態学的視点、神経心理学的視点からの評価を実施する予定である。可能な被験者には脳科学的な視点からの評価を加え、認知症者のオーラルフレイルを遠隔でも評価可能か検証し、本調査で使用する評価票を作成する予定である。そして調査結果に基づき、次年度以降の施設と在宅における対象高齢者に対して本調査を実施する予定である。

次年度使用額が生じた理由

昨年度については、コロナ感染症の第7波、第8波によって研究協力施設への立ち入り制限が実施されたため、十分な予備調査が行い得なかった。よって遅れている立案申請時の研究計画にそって予備調査を行う。主に研究協力施設において、予備調査を行う目的での調査実施費ならびに学会参加、発表を中心とした旅費ならびに研究協力者との打ち合わせを行うための会議費、研究協力者の調査実施の際に必要となる手技獲得のための学会参加・発表の費用を計上してゆく予定である。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (5件) (うちオープンアクセス 3件、 査読あり 3件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] 多言語話者の失語症の障害と回復2022

    • 著者名/発表者名
      福永真哉
    • 雑誌名

      高次脳機能研究

      巻: 42 ページ: 267-271

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 失語症者の実用コミュニケーション能力に関連する言語機能と非言語機能の検討-日本語版の短縮版CADL検査とWAB失語症検査日本語版を指標にして-2022

    • 著者名/発表者名
      福永真哉, 永見慎輔, 原山秋, 池野雅裕, 矢野実郎, 中村光
    • 雑誌名

      音声言語医学

      巻: 63 ページ: 96-102

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 成人大学生におけるピクトグラムの視覚的認知度について2022

    • 著者名/発表者名
      時田春樹, 福永真哉
    • 雑誌名

      言語聴覚研究

      巻: 19 ページ: 35-42

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 誤嚥性肺炎の既往を伴う高齢者の嚥下内視鏡検査所見について2022

    • 著者名/発表者名
      横関彩佳, 森田倫正, 小浜尚也, 永見慎輔, 福永真哉
    • 雑誌名

      日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌

      巻: 26 ページ: 173-179

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Dysarthriaに対するリハビリテーション2022

    • 著者名/発表者名
      南都智紀, 田中康博, 中谷謙, 福永真哉, 椎名英貴, 苅安誠
    • 雑誌名

      音声言語医学

      巻: 63 ページ: 1-6

    • オープンアクセス
  • [学会発表] ICT活用が学習意欲の向上に奏功した書字困難を伴うADHD児の一例2022

    • 著者名/発表者名
      中村克哉, 永見慎輔, 福永真哉, 横山友徳, 後藤圭乃, 塩見将志
    • 学会等名
      第23回日本言語聴覚学会
  • [学会発表] 食道がん根治的手術後患者における経口補水に関する検討2022

    • 著者名/発表者名
      沖田浩一, 福永真哉, 山崎春菜, 麦井直樹, 八幡徹太郎
    • 学会等名
      第44回国立大学リハビリテーション療法士学術大会
  • [学会発表] 皮膚筋炎・多発性筋炎における嚥下障害の改善期間に関する検討2022

    • 著者名/発表者名
      沖田浩一, 麦井直樹, 福永真哉, 山崎春菜, 八幡徹太郎
    • 学会等名
      第28回日本摂食嚥下リハビリテーション学会
  • [学会発表] 嚥下運動解析における経時的動作の定量的評価の有用性について2022

    • 著者名/発表者名
      杉下周平, 福永真哉, 今井教仁, 松井利浩
    • 学会等名
      第28回日本摂食嚥下リハビリテーション学会
  • [学会発表] 吃音者が示す特性不安の状態とRASSによる効果2022

    • 著者名/発表者名
      塩見将志, 小内仁子, 荻野亜希子, 水本豪, 福永真哉, 渡嘉敷亮二, 都筑澄夫
    • 学会等名
      第67回日本音声言語医学会

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公開日: 2023-12-25  

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