研究課題/領域番号 |
22K10410
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
千葉 文子 千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (90724972)
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研究分担者 |
岩瀬 博太郎 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (30272420)
猪口 剛 千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (20572580)
星岡 佑美 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (30748372)
齋藤 直樹 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (10733868)
仙田 昌義 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任研究員 (50941027)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 法医学 / チャイルド・デス・レビュー / Child Death Review / CDR |
研究実績の概要 |
2022年12月に福岡で開催された日本虐待防止学会第28回学術大会において「過去10年間の千葉大学・国際医療福祉大学における嬰児・胎児の法医解剖例の概況」の演題で学会発表を行った。2012年1月から2021年12月までの10年間で千葉大学と国際医療福祉大学で実施された法医解剖事例を後方視的に調査し、分娩後1日以内の死亡と捜査機関からの鑑定依頼項目に生死産の別がある児について、解剖の種別や推定週数、成熟兆候の有無や生死産の別などについて検討した。その結果、司法解剖は全体の96.8%と大部分を占め、結果が原則非開示の状況であることから医療機関や行政による情報収集の困難さが示された。また、母体外で生存可能と考えられる妊娠後期以降が74.2%であり、なかでも成熟児は45.2%と半数近くを占めた。また、生産児は22.6%を占め、法律的な見地から生死産が判定できなかった事例が71%と半数以上を占めたが、このうち高度死後変化により評価困難であった事例を除く全例で分娩中の児の生存が示唆された。娩出後の死亡の予防を目的とする場合、分娩開始以降の心拍停止は対象になると考えられる。予防可能性のある新生児死亡が複数あった可能性が示唆されたが、しかし、これらの事例は現在政府により検討されている「予防のための子どもの死亡検証」からは外れていることが明らかになった。 千葉県子どもの死因究明等の推進に関する研究会世話人会を開催し、次回研究会の計画を策定した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定と異なり、いわゆる未成年者ではなく人口統計には入らないものの、広い意味で子どもと捉えられる嬰児について研究対象を拡大した。研究会の開催準備を進めており、おおむね順調に進捗しているものと考える。
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今後の研究の推進方策 |
千葉県子どもの死因究明等の推進に関する研究会を開催することを予定している。引き続き、法医解剖情報の解析を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究対象をいわゆる未成年者から出生届が出されなかったいわゆる嬰児・胎児にも拡大し、初年度はその基礎的検討を実施した。その結果の学会発表のために旅費をもっぱら使用したが、新規の物品購入を実施しなかったため、次年度使用額が発生した。
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