研究課題/領域番号 |
22K10443
|
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
田浦 直太 長崎大学, 病院(医学系), 准教授 (40380860)
|
研究分担者 |
木下 琢也 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 特任研究員 (00882440)
松本 武浩 長崎大学, 病院(医学系), 准教授 (20372237)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
キーワード | 遠隔医療支援システム / 勤務状態 |
研究実績の概要 |
超高齢社会となった日本は,慢性疾患に伴う要介護者数も増加する見込みである。有病者や要介護高齢者等の機能低下に伴い、医療・介護従事者の間で、遠隔医療支援システムの整備・維持・向上の重要性が認識されるようになった。遠隔医療支援システムは、患者において一定の制限は伴うも利便性の向上を実感したと報告されている。しかし、遠隔医療支援システムの導入により基幹病院に勤める医療従事者の勤務状況へどのように影響を与えるかについての報告はほとんどない。本課題研究では、基幹病院の医師、看護師、技師、医療ソーシャルワーカー及び医療事務職員の電子カルテのログイン時間、業務実態調査、アンケート調査を元に遠隔医療システムが医療従事者へ与える影響について職種別に検証を行う。更にオンライン診療を導入施設にて医療従事者の業務形態や業務量がどのように変化していくか地域医療ネットワークである「あじさいネット」加入施設において検証し、遠隔医療支援システムを活用した医療従事者の勤務状態改善の推進につなげる。 長崎大学病院内にて遠隔診療支援システムに関与する医療従事者、業務量の調査 長崎大学病院に勤務する全ての医療従事者を対象とする。同院の勤怠管理システムより勤務時間の確認を行う。さらに医師における電子カルテログイン時間、医師1人当たりの手術数や入院患者数の調査を行う。看護師及び医療事務職については業務量調査を行う。 長崎県における地域ネットワークである「あじさいネット」へログインした時間及びオンライン診療の時間を電子カルテシステムより抽出する。抽出した結果をもとに地域医療支援ネットワークシステムを使用の有無にて集団を類別する。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当院では2022年度の電話診療は5516件、YaDocにてオンライン診療を行った件数は103件と遠隔診療としては電話診療が98%を占めた。オンライン診療を行った症例について診療科別にみるとリウマチ膠原病内科が50件、産婦人科が4件、循環器科が9件、遺伝カウンセリング室が42件であった。 当院における勤怠管理システムの導入・施行開始が2023年度予定となった。そのため診療科別、職種別の勤怠管理情報収集が遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
職種別・診療科別に遠隔支援医療システムが与える影響について特徴の検討を行う
|
次年度使用額が生じた理由 |
当初より計画の進捗状況が遅れており、本年度購入予定であった物品が購入できていない。次年度にシステムの構築及び研究データ収集を予定している為、その際に使用予定である。
|