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2023 年度 実施状況報告書

鍼技法の診療ガイドラインは実用可能か?ランダム化比較試験による検証

研究課題

研究課題/領域番号 22K10479
研究機関森ノ宮医療大学

研究代表者

大川 祐世  森ノ宮医療大学, 医療技術学部, 講師 (30806120)

研究分担者 山下 仁  森ノ宮医療大学, 医療技術学部, 教授 (10248750)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード鍼 / 診療ガイドライン / システマティック・レビュー / メタアナリシス / ランダム化比較試験 / STRICTA
研究実績の概要

1.鍼のランダム化比較試験(RCT)における介入の透明性および再現性を確保するため、CONSORT(臨床試験報告に関する統合基準)声明の公式Extension(拡張部分)であるSTRICTA(鍼の臨床試験における介入の報告基準)に準拠した報告が必要である。しかし前年度研究において、国内雑誌に掲載された鍼RCTのSTRICTA準拠状況は必ずしも十分ではないことが示された。この状況は国際的に共通した課題であるのか、それとも国内特有の課題であるのかどうかを明らかにするため、当該年度は海外誌に掲載された鍼RCTのSTRICTA準拠状況を調査し、国内外のSTRICTA準拠状況を比較した。その結果、海外誌に掲載された鍼RCTよりもの国内誌に掲載されたものの方が総体的にSTRICTA準拠割合が低いという結果が示された。その背景には国内でSTRICTAが十分に普及されていない状況があると考えられた。
2.肩こりに対する鍼治療RCTのシステマティック・レビューおよびメタアナリシスを実施した。収集されたRCTの統合の結果、総じてエビデンスの確実性が非常に低く、明確な結論には至らなかったが、暫定的には鍼治療は皮膚を貫通しない偽鍼治療よりも、治療期間終了後に肩こりの自覚的症状の程度を改善させる可能性があることが示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当該年度より学内でのポジションが変わり、教育、学務等の業務へのエフォートが大きくなったため。

今後の研究の推進方策

今後の研究計画としては肩こりに対する鍼治療RCTのパイロットスタディを実施する予定である。年度の前半は教育、学務等、研究以外の業務へのエフォートが大きく、まとまった時間を研究に充てることが難しいため、臨床試験実施に向けての準備期間とする。そして、年度の後半は研究に対するエフォートを大きくし、臨床試験を実施する予定である。このように1年の中でもメリハリをつけて研究を集中して進められる期間を確保する。

次年度使用額が生じた理由

当該年度に論文の英文校閲サービスの利用料やオープンアクセスジャーナルへの投稿料などが必要になる予定であったが、研究の進捗が予定よりも遅れてしまったため、これらの費用が当該年度においては不要となり、次年度使用額が生じた。次年度は論文執筆を効率的に進め、これらの費用を使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 肩こりに対する鍼治療の有効性 システマティックレビュー&メタアナリシス2023

    • 著者名/発表者名
      大川祐世, 山下仁
    • 学会等名
      第72回 全日本鍼灸学会学術大会(神戸)

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公開日: 2024-12-25  

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