研究課題/領域番号 |
22K10488
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
川口谷 充代 札幌医科大学, 医学部, 講師 (70733062)
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研究分担者 |
小林 宣道 札幌医科大学, 医学部, 教授 (80186759)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 肺炎球菌 / 肺炎球菌結合型ワクチン / 血清型 / 薬剤耐性 / レンサ球菌 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、ワクチンで予防できない肺炎球菌の血清型の分子疫学的特徴およびその薬剤耐性を明らかにすることである。本年度は2023年に分離収集した小児由来肺炎球菌353株に対して、血清型の同定と14種の薬剤に対する感受性試験を行った。結果、現行のワクチンPCV13のカバー率は3.1%、今後導入されるであろうPCV20においては22.1%のカバー率であった。このPCVのカバー率の低さは、本邦のみならず、PCVが普及している国々ではよく見られることでもある。最も優勢な血清型5つはPCV13/PCV20に含まれない23A、35B、15A、15C、34であり、これらが全体の60.3%を占めていた。また、血清型15A、23A、35Bの81.5%以上が多剤耐性を示したことから、これら血清型を注視していく必要性があると考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度予定していた解析を終え、この研究成果を含有した論文を投稿することができたため。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、今回得られた解析結果から、解析を深める必要がある菌株を選出して進めていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2023年度内にオープンアクセスジャーナルに論文を投稿する予定があり、その掲載費用等を確保したため。清算後の未使用残額分は次年度の研究費に合わせ、解析に必要な試薬・物品の購入および研究成果を発表するための関連費用等に充て研究を推進する。
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