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2022 年度 実施状況報告書

新規乱用薬物の微量代謝物を対象とした絶対構造解析法の構築

研究課題

研究課題/領域番号 22K10521
研究機関地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所

研究代表者

土井 崇広  地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所, 衛生化学部, 主幹研究員 (90516767)

研究分担者 東 雄貴  地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所, 衛生化学部, 研究員 (60880466)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワード結晶構造解析 / 代謝物 / 合成カンナビノイド / 乱用薬物
研究実績の概要

モデル化合物(インダゾールカルボキサミド型合成カンナビノイド系薬物)を用いて結晶スポンジ法の適応について検証したところ、特定の結晶スポンジ・結晶溶媒・モデル化合物を溶解する溶媒の組み合わせにおいて、占有率は高くないもののインダゾール骨格が推定できる結果が得られた。他の化合物でも同じ条件で確認したところ、インダゾール骨格は特定できており、アルキル側鎖等可塑性のある部分構造が特定できない傾向が確認された。より剛直な骨格の化合物で検討したところ、骨格だけでなく化合物全体の構造が推定可能であった。当該結果については化合物の占有率が低く、結晶スポンジのフレームワークと構造推定できた部分以外にも、構造解析できていない箇所が残存していた。結晶スポンジへの化合物取込条件の検討により、占有率を上げることができれば、構造決定に用いる質のデータが得られると期待できる。今年度得られた結果をもとに、化合物全体の構造が特定できた化合物(代謝物)を用い、適切な濃度条件・温度条件を探索する。類似構造の代謝物に同じ条件を適用し、部分構造と条件設定の間にどのような関係性があるかを検証することで、多くの代謝物を対象とした最適化条件の導出が期待される。
系統的な検討は実施できていないが、これまでにいくつかの代謝物ではマイクログラムオーダーで結晶化できることが確認できている。結晶化そのものについてもスモールスケールで実施できる可能性を合わせて探索することを予定している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

初年度は期間中に研究所の移転・単結晶X線構造解析装置の更新などが重なり、2~3か月程度実験中断期間が生じたためやや計画に遅れが生じている。

今後の研究の推進方策

研究の遅延を解消するため、結晶調製・構造解析を担当する分担研究者を新たに追加した。特定の代謝物について化合物を構造推定できる結果が得られたことから、当該化合物を用いてデータの質を向上させる条件の検討を実施する。検討の結果、導出された条件を他の類似代謝物に用いて検証し、条件の最適化を図る。

次年度使用額が生じた理由

当該年度中に研究所の移転があったため、研究計画に遅れが生じ、残額が生じる原因となった。次年度は研究分担者を増員して計画を進めるため、研究計画の遅れを取り戻すとともに、残額分とあわせた助成金の執行を予定している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 合成カンナビノイドCUMYL-THPINACAの代謝物における位置異性体を区別した構造決定および薬理活性評価2022

    • 著者名/発表者名
      東雄貴 , 田中未紗 , 淺田安紀子 , 阪井貴之 , 田上貴臣 , 土井崇広
    • 学会等名
      日本薬学会第143年会

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公開日: 2023-12-25  

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