研究課題/領域番号 |
22K10534
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
横山 和仁 国際医療福祉大学, 医学研究科, 教授 (00158370)
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研究分担者 |
斎藤 照代 国際医療福祉大学, 小田原保健医療学部, 教授 (10783839)
亀山 晶子 国際医療福祉大学, 医療福祉学研究科, 講師 (70771252)
中田 光紀 国際医療福祉大学, 医学研究科, 教授 (80333384)
金成 祐人 帝京大学, 理工学部, 講師 (80880707)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | SEWB(自己を危険にさらす働き方) / ワーコホリズム / ワークエンゲージメント / 職業ストレス / 裁量労働制 / バーンアウト / 自覚的健康度 |
研究実績の概要 |
研究開始前に作成したデータをもとに作成したSelf Endangering Work Behavior(SEWB)評価尺度日本語版(JSEWB、Juntendo Medical Journal 68(3):242-250, 2022)を用いて収集したデータをもとに、仕事中毒(workholism)に引き起こされるSEWBが燃え尽き症候群を導き、これに対して、ワークエンゲージメントが対抗することを報告した(Industrial Health 60:295-306)。加えて、SEWB、仕事中毒、ワークエンゲージメントおよび 職業ストレッサーの背景にある3つの潜在因子、即ち "高労働負荷の認知"、"不適切行動"、および"仕事からの離脱"が、それぞれワーカホリックとストレッサー、SEWB、および低いワークエンゲージメントにつながると推定した(第38回日本ストレス学会学術総会、2022)。 これらに続いて、裁量労働制適用労働者および非適用労働者計800名のdataを収集し、データを解析し始めているところである。主に、裁量労働制と非裁量労働制労働者の労働時間や健康状態、健康行動(健康診断受診等)の違い、さらに、こうした違いに対して、SEWB,ワーコホリズム、ワークエンゲージメントといった労働者個人の特性、職場環境(上司の理解や裁量労働制の運用法)、労働者の処遇(地位、給与、裁量度糖)がどのような影響を与えるか解析中である。 解析結果は、原著論文、国内外学会発表等で公表する予定である。すでに、国際行動医学会(バンクーバー、8月22~25日)には、演題発表が受理されている。来年度までの追加調査の内容を検討中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究開始前に作成したデータをもとに作成したSelf Endangering Work Behavior評価尺度日本語版(JSEWB、Juntendo Medical Journal 68(3):242-250, 2022)を用いて収集したデータをもとに、仕事中毒(workholism)に引き起こされるSEWBが燃え尽き症候群を導き、これに対して、ワークエンゲージメントが対抗することを報告した(Industrial Health 60:295-306)。加えて、SEWB、仕事中毒、ワークエンゲージメントおよび 職業ストレッサーの背景にある3つの潜在因子、即ち "高労働負荷の認知"、"不適切行動"、および"仕事からの離脱"が、それぞれワーカホリックとストレッサー、SEWB、および低いワークエンゲージメントにつながると推定した(第38回日本ストレス学会学術総会、2022)。 これらに続いて、裁量労働制適用労働者および非適用労働者計800名のdataを収集し、データを解析し始めているところである。主に、裁量労働制と非裁量労働制労働者の労働時間や健康状態、健康行動(健康診断受診等)の違い、さらに、こうした違いに対して、SEWB,ワーコホリズム、ワークエンゲージメントといった労働者個人の特性、職場環境(上司の理解や裁量労働制の運用法)、労働者の処遇(地位、給与、裁量度糖)がどのような影響を与えるか解析中である。 解析結果は、原著論文、国内外学会発表等で公表する予定である。すでに、国際行動医学会(バンクーバー、8月22~25日)には、演題発表が受理されている。来年度までの追加調査の内容を検討中である。
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今後の研究の推進方策 |
すでに収集したデータ(2年分)について、解析を行い、また必要な追加調査を行い、下記の学術的な問いへの解答を得る。
1.日本人労働者のSEWBの背景 2.SEWBが日本人労働者の健康や社会生活に及ぼす影響 3.SEWBと他の心理・行動要因や職場環境等の相互作用
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次年度使用額が生じた理由 |
(1)WEB開催となった学会があり、旅費が使用しきれなかった。(2)学内経費により消耗品等を購入することができた。(3)調査委託費が予定より抑えられた(業者値引きのため)。 研究計画の進展に伴い、発表した論文等の国際的意義が評価されるようになった。このため、国際行動医学会(ICBM2023、2023年8月)での学会報告を行うこととした。次年度使用額は、この参加費の一部に充てるとともに、2023年度の調査対象者数を増やすために経費とする。
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