研究課題
背景:湿疹フェノタイプは複数あることが明らかとなっているが、フェノタイプの基づくIgE感作パターンは十分に明らかとなっていない。目的:該当年度では、青少年のおける湿疹フェノタイプとアレルゲンコンポーネントIgE感作について検討した。方法:国立成育医療研究センターで出生した妊婦とその子供を縦断的に長期フォローしている出生コホート研究(成育コホート)のデータを用いた。児の湿疹の有無は13歳までISAAC質問票を用いて評価した。100種類以上のアレルゲンコンポーネント対するIgE抗体価を13歳時にImmunoCAP ISACで測定した。結果:6.9%が乳児期発症思春期持続型湿疹、23.4%が乳児期発症思春期寛解湿疹、5.1%が乳児期以降発症遅発性湿疹であった。乳児期発症思春期持続型湿疹は吸入抗原であるスギ(Cri j 1)やハウスダスト(Der f 1)や交差抗原であるBet v 1などのIgE感作との関連が強く、乳児期以降発症遅発性湿疹はいずれのIgE感作とも関連がなかった。結論:乳児期発症思春期持続型湿疹はIgE感作を受ける外因性タイプである可能性が高く、IgE感作とは関係のない遅発性湿疹は内因性タイプである可能性が高い。
2: おおむね順調に進展している
該当年度の成果として国際雑誌に原著論文がアクセプトした。
更なる感作に関する解析をすすめていく。
一部年度で実施できない事項が発生した。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)
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